高山一実

考察:乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVE (10thバスラ)Day2 2022/5/15

1.全体の感想

ぶっ飛ぶほど豪華な10周年バスラ2日目だった
卒業生オールスターが勢揃いし、しかもまいやんの『ガールズルール』煽りをはじめそれぞれが一番輝く形でもう一度見られるなんて夢のようだった
しかもOGだけが光ったのではなく、運営と現役メンバーの覚悟が伝わる神ライブだった

以下ではいつものようにポイントを絞って振り返っていきたい
なお今回は現地観戦でリピート配信見ていないので、詳細あやふやな部分もあるがその分現地ならではの観点でもレポートしていければと思う
また一日目と被る演出も多いので、良かったらDay1の考察記事も読んでみてください
考察:乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVE (10thバスラ)Day1 2022/5/14

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
Day1同様2017年以降の代表曲を中心とした、10周年に相応しい正統派なセットリスト・演出だったと思う

3.振り返りポイント

①豪華すぎる卒業生

昨日の生駒ちゃん・まりか登場も本当に嬉しかったが、今日もえらい豪華なOG参戦だった
『帰り道は遠回りしたくなる』で出てきたなあちゃんに始まり、『しあわせの保護色』冒頭で出てこないとフェイントをかけてからラスサビで途中参戦しそのまま『シンクロニシティ』までバキバキに踊る白石さん
舞台期間&他事務所だから絶対に来られないと思っていたが、なぜか参戦してしまう相変わらずの鉄人いくちゃん
しまいにはアンコールにさゆりん・かずみんまで登場し、まさにオールスター勢揃いだった
昨日の流れもあって今日も卒業生誰か出てくるかなとは思っていたけど、ちょっと豪華すぎやしませんか

しかもそれぞれがあのころと変わらず、僕たちが一番見たかったものを見せてくれるのも本当にうれしかった

  • なぁちゃんが真夏と『帰り道は遠回りしたくなる』で少し恥ずかしそうにクルクルしたり、与田ちゃんと仲睦まじそうに寄り添って歩いたり(しかも与田ちゃんはコロナ陽性からギリギリ復帰できたという奇跡!)
  • いくちゃんが真夏とタイトハグ。相変わらずの真夏大号泣。
  • さゆりんは設楽さんとライブ見ていたことを嬉々として語り、それに設楽さんは「ハフーン」で日村さんは「バルシャーク」のポーズで応える
  • かずみんがMCで噛み倒す…笑
  • そしてまいやんが『ガールズルール』冒頭で煽っている…。

こんな夢のような光景がまた見られるなんて、10万円払っても価値があるライブだと思う

②全体構成と『他人のそら似』

一部の最近の曲(うろ覚えだが、『僕は僕を好きになる』以降か)を除いて、会場では昨日同様メンバーが踊っている裏で過去のライブやMVの映像を一部のモニターに流し現在のメンバーとオーバーラップさせるという演出がとられていた
改めて一つ一つの映像から「あの頃」を振り返れるし、それがうまく継承されていることも伝わる良演出だった

そしてこちらも昨日同様、『他人のそら似』でこの構成が回収されることとなる
過去楽曲の印象的な部分を再構成してこの曲の振付がつけられているが、そこに原曲のライブ映像を重ねることで10年の流れを感じることができるまさにバスラらしい演出だった
この乃木坂の歴史を積み上げていくような演出の最後に来る歌詞が「君は君だよ」なのは、すごく乃木坂らしくて好きだった

③アルノ復帰後初の『Actually…』

アルノちゃん復帰後初の『Actually…』披露がこのバスラだった
どうなることかと思っていたのだが、ゴリゴリの映像演出が入っていてメンバーのパフォーマンスより演出の格好良さに焦点が当たった形になっていた
それ故に46時間テレビのときのような、アルノちゃんに特別焦点があたるパフォーマンスには見えなかった

私個人の感想としては、初めて見た時のような「怖さ」や「危うさ」はかなり薄れたように感じた
パフォーマンスで魅せるということは「危うさ」を(もちろん同時に甘美な魅力も)孕むが、このようにゴリゴリ演出で押し切るのであれば、パフォーマンスレベルの高低なんて正直そこまで問われない

ただ曲として果たしてこの方向で良いのかという疑問は残る
パフォーマンスにこだわる層には響かないように見えるし、曲への思い入れなどにこだわる乃木坂ファンにもメンバーの個性を殺す方向に働くこの曲が響くとも思えない
結局のところ「なんとなく格好良い」暗いが落としどころになるのだろうか…
また夏の全国ツアーとかでも披露されることはありそうなので、引き続きウォッチしていきたい

ちなみに『Actually…』が持っていると思っていた「怖さ」や「危うさ」については下記の記事で詳細解説している
考察:『Actually…』なぜ乃木坂史上最大の問題作なのか

④2日にわたる『制服のマネキン』から見えたもの

あまりにも豪華なOG登場パートにはまだ負けてしまうかもしれないが、それでも今日のライブのハイライトと私がしたいのは『制服のマネキン』である

「これからの彼女たちも、間違えなく美しい」

上記のフレーズから始まったのは、なんと前日に生駒ちゃんセンターでこれ以上ない盛り上がりを見せた『制服のマネキン』であった
センターは間違えなくこれからの乃木坂を引っ張っていく遠藤さくら
昨日に勝っていたとは言えないが、引けを取らない気合の入り方は過去の威光に負けたくないという宣戦布告にみえた

このバスラはOG参戦にとにかく湧いた2日間ではあったが、この『制服のマネキン』のパフォーマンスをはじめ現役メンバーの覚悟が見えたライブでもあったと思う
美月のMCの「今がピークにならないように」という発言もその象徴であろう
さくちゃん・美月というこれからの乃木坂を引っ張っていくであろうダブルエースからその決意が見て取れたのは、このライブで最も嬉しかったことかもしれない

そしてこれはメンバーだけでなく運営側も腹を決めているように見える
この2日間にわたり錚々たるOGが参戦したが、そもそもこの段階で全員呼ぶ必要があったのだろうか?
せいぜい1人2人呼ぶだけでも話題性という意味では十分だっただろう

正直今回来たメンバー以上に、復活したときに話題となるメンバーはいないのではないか
(正確に言えば、橋本さんがいるけど一般人に戻ったし流石にね…)
そのカードを出し惜しみせずに全員使い切ったことで、これからは今いるメンバーと戦うという覚悟が見て取れた

「これからの彼女たちも、間違えなく美しい」
改めてこの言葉をかみしめ、彼女たちの11年目に期待したい

2021/11/21 真夏の全国ツアー2021 FINAL!東京ドーム公演Day2~高山一実卒業セレモニー

0.はじめに

いつからか「笑顔」という言葉を聞いた時、パッと思い浮かぶのがかずみんになっていた
円陣の1フレーズの通り、沢山の笑顔をくれたかずみんのこれからに幸多いことを願って
(願うまでもなく幸せになりそうなキャラクターではあるが…)

1.全体の感想

本編は昨日同様全国ツアー締めくくり、アンコールはかずみんの暖かさに溢れた良いライブだった
いつものようにポイントを絞ってライブの構成を振り返っていきたい
また今回は久々の現地観戦でリピート配信見ていないので、詳細あやふやな部分もあるがその分臨場感を伝えられればと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
昨日同様、代表曲を詰め込んだかなり豪華なセットリストだったと思う

3.振り返りポイント

①『きっかけ』

本編は昨日同様人気投票で上位だった曲を披露した後、期生別楽曲・表題曲の披露後10周年に外せない楽曲を披露していく流れだった

新たな発見があったのは『きっかけ』前のMCだった
昨日は1期2期が10年間の思いを語っていたが本日は3期4期が未来を語っており、2日合わせると乃木坂のバトンを引き継ぐ儀式のようだった
その後の『きっかけ』は一人ひとりにパートが割り振られており、それぞれの積み重ねてきた歴史やこれから担う未来が見えるようで改めて良かったなあと思う

②変化

二日間を通して真夏さんのMCにこのワードが多用されていた
卒業メンバーが多くなってきだからだろう
それでも「今の乃木坂が最高でいたい」「変化しても信じてついてきてほしい」など強めのワードも多く、その必死感にファン目線では少し驚いた

③笑顔のアイドル、高山一実

『私の色』から始まったアンコールでは、かずみんが乃木坂を誰よりも楽しんでいたことがよく伝わった
MCで乃木坂時代がいかに幸せだったかが熱弁する横顔が印象的だった
そして「私はずっとアイドルになりたかったけど、乃木坂を知ってしまったために来世は乃木坂になりたい」という言葉は僕らまで嬉しくなった

それに続く『サヨナラの意味』はなるほどなと思う選曲だった
大好きだったアイドル生活に区切りをつける儀式として必要な曲だったのだろう
逆説的に乃木坂時代が本当に楽しいものだというのがここでも伝わる

ところで冒頭から私はかずみんのことを「誰よりも乃木坂を楽しんだ」と評している
しかし「誰よりも乃木坂を、つまりメンバーや関係者・ファンを楽しませた」のもかずみんだと言っても過言ではないだろう
そんな沢山の笑顔を生み出したかずみんがラストに歌った曲のタイトルが「泣いたっていいじゃないか?」なのは神様か秋元康のいたずらか
きついことがなかったわけないだろうに、それでも僕らの中に残るかずみんは笑顔で…

そんな笑顔のアイドル高山一実を僕らは決して忘れないだろう

④『日常』

ここからは本編の考察とはやや離れる
この曲ライブで見るたびに迫力が増している気がするが、特にこの2日間はすごかった
きぃちゃんの最後の表情とかもはやホラーかってくらいで、文字通りこの曲を懸命にパフォーマンスしているんだろうなと思った
それと同時にこんな感じの魔曲をいくつももつ欅坂はそりゃ魂削れるよねと思ったりもした

⑤スティックバルーン

実は今回コロナ入って初めての現地参戦だった
スティックバルーン楽しみにしていたのだが、結構使いどころに困るなというのが正直な感想だった
場所取る割には基本的ライブ中はサイリウムで手が埋まるし、音を出したい時にも拍手やクラップで事足りる
うまい使い方があれば誰か教えていただきたい

⑥ちょっと気になった点

最後にちょっと気になった点を書き記しておきたい
2日間良いライブ(特に今日のアンコールのかずみん卒業パートは)だったのだが、全体を通して「東京ドームでやる意味あった?」という感想を抱いてしまった

真夏の全国ツアーのラストという位置づけを優先して演出したのだろうが、それよりは東京ドームの特別感を優先した方が良いのではとも思ってしまった
そのくらいファン(少なくとも僕にとっては)東京ドームは大切な場所である
あと10周年というテーマは福岡公演でもあったし、おそらく来年のバスラでも使われるのでちょっとマンネリ気味だよなとも思う…

個人的には真夏さんが前回誓ったという「東京ドームリベンジ」とキーワードである「変化」を軸として、前回ドームから乃木坂に起こった変化を振り返っていく構成とか良かったんじゃないかなあと
前回ドーム以降に発売されたシングル(20th以降)でも披露されていないのがいくつかあるのも生かし切れてない気がする

⑦最後にただの感想

かずみんは乃木坂時代幸せを作ったのは僕らだと言った
「みなさんは幸せを作る天才」と
しかし僕らを天才にさせてくれたのはかずみんの暖かさだと思う

ワードセンスといい謙虚さといい、どうやったらこんな人になれるのだろうか…