2018年のライブ

考察:乃木坂46 若月佑美卒業セレモニー 2018/12/4

1.はじめに

過去ライブ振り返りの第三回となる今回は、乃木坂きっての個性派・若月佑美の卒セレについて考察したい
ちなみに第一回と二回は以下からどうぞ
・考察:乃木坂46 生駒里奈卒業コンサート 2018/4/22
・考察:5th YEAR BIRTHDAY LIVE Day1(橋本奈々未卒業コンサート) 2017/2/20

残念ながら当時見ることはできなかったので初視聴だったが、乃木坂好きなら誰もが楽しいと思えるライブだと思った
今回もリアルタイムでないので臨場感はないが、その分時間が経ったからこそわかることも盛り込めればと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
卒業セレモニーと銘打ったことからもわかるが、曲数押さえてトークや企画をメインとした構成だった

「若月卒業前にやっておきたい曲ベスト5」なんて企画タイトルはなんてことないんだけど、キャラ渋滞を起こしていた彼女らしい企画だったと思う

3.振り返りポイント

「最後まで与える人でありたい」

ライブの最終盤、彼女はメンバー一人ひとりに花を手渡すサプライズを用意していた
その際に述べたのがこの言葉である
真面目な彼女らしい言葉ではあるが、ライブを振り返るとこの言葉通りのライブになっていたのではないか

というのも、このライブはファンが見たいもの全部セットみたいなライブだった
一つ一つ振り返っていくと、

  • 冒頭まさかの本当のロボットダンスからはじまった。乃木中でやっていた地獄のロボットネタがこの伏線となるとは…。
  • 玲香ちゃんとの『まあいいか?』。女子カルとは別にこのユニットは見たいよね。選曲もコミカルでベストだった。
  • 女子カルでの『告白の順番』。最初で最後のライブでの披露。
  • 「箸休め」として選んだのは『ボーダー』。この選曲は愛を感じる。
  • 若様軍団からのラスト箸くん。もちろん新作。そして無駄にうまい…笑。
  • 『低体温のキス』は流石のイケメン若様
  • そしてやっておきたい曲1位に挙げたのは『Rewindあの日』。思い出深いメンバーと踊るこの曲はばっちり決まっていた。
  • 企画後はラストまで盛り上がる選曲。『制服のマネキン』で金属音をしっかりめに聞いているのもわかってるよねえ。
  • 最後の曲は『ダンケシェーン』。やっぱり若月の掛け声で「やっぱ乃木坂だな」って言って終わりたいよね。

これだけファンのツボを押さえたセットリストを作ることができたのは、きっと彼女が与える人=エンターテイナーであろうと心掛けたからだろう
卒セレを最後の瞬間までは笑顔で駆け抜けたのも、その心がけを物語っているようだった

②卒業セレモニーとは〜2023年から振り返る

今回のライブは通常の卒業コンサートではなく、曲数を抑えてトークを多めにした卒業セレモニーだった
2023年現在にいたるまで何度かこの卒業セレモニーという形でメンバーを見送ることがあったが、その走りとなったのが若月卒セレだった

そして原点にして、卒セレの良さを分かりやすく濃縮しているライブだなと今になって思う
卒セレの醍醐味は振り幅である
卒業メンバーの個性を生かした企画で前半楽しみ、後半のVTRやスピーチで泣かせにかかる…
これがうまく作れた良いライブだったと思う

考察:乃木坂46 生駒里奈卒業コンサート 2018/4/22

1.はじめに

乃木坂のライブを見ていて思うのだが、過去のライブを知っていることで理解が進むことはとても多い
バスラ抽選応募のためのぎ動画に契約したので、不定期とはなるが過去ライブについても考察していきたい
(なおすべて外れてしまった。厳しい…。)

第一回となる今回は、乃木坂の歴史を作った人と言っても過言ではない生駒ちゃんの卒コンを振り返っていく
リアルタイムでないので臨場感はないが、その分時間が経ったからこそわかることも盛り込めればと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
生駒ちゃんの歴史を振り返りつつも奇を衒うわけではなく、比較的正統派なセットリストだと思う
AKBブロックは意外だったけど歴史を語る上で外せないし、生生星などファンが見たいツボも押さえていた

3.振り返りポイント

関係者からのメッセージ

全編を通して特徴的だったのは、関係者からのメッセージを手紙のような形にして幕間に公開した演出である

生駒ちゃんは46時間テレビのラストでスタッフさんを労い、その行動にスタッフさんが涙するなど、関係者からの人望の厚さが感じられるエピソードが以前から多くあった
実際に手紙の内容もかなり具体的で踏み込んだものが多く、ファンのみならず関係者からも愛されていたことが伝わる良演出だったと思う
(余談だが乃木坂卒業後も生駒ちゃんのタレントパワーがほぼ落ちていないのは、関係者からも愛されて仕事が途切れないのかなとかも思ったりしている)

さらにはそこにバナナマンやナルト、秋元さんのメッセージも盛り込まれていて見ている側としても単調にならず楽しかった
特に演出内で生駒ちゃんのことをイメージして歌詞を書いたと明かされた『君の名は希望』は、直後に披露され感じ方が変わったのでインパクトがあった

②太陽にスポットライトはいらない

メッセージの演出があったとはいえ、乃木坂有数の功労者の卒コンとしては割とあっさりめの演出に終わった印象が強い
しかし生駒ちゃん自身が発するメッセージが大変強く、むしろかなり満足感があるライブだった

  • 乃木坂に入って、初めて守りたい人たちができたこと
  • 乃木坂は大好きだが、その枠を超えて演技が上手くなりたいと思ってしまったこと
  • 卒業するが、これからも乃木坂のために走り続けていくこと

こんなに熱量が強く、心に響くメッセージは後にも先にもなかなかないのではないか
全体を俯瞰して考えると、生駒ちゃん自信が伝えるメッセージが強いためバランスをとって演出は控えめになったのかもしれない

要するに太陽にスポットライトを当てる必要はないのだ

③卒業についてのターニングポイント〜2023年から振り返る

ライブ本編の考察としては以上だが、2023年から振り返った時、生駒ちゃんの卒業過程は乃木坂における「卒業」の扱いに多少なり影響を与えたように思う

生駒ちゃんの卒業以前に卒業した選抜常連メンバー(橋本さん、深川さんを想定)は卒業シングルセンターをして、かつ卒コンが盛大に行われていた
生駒ちゃんも卒業センターを打診されたとのことだが、こちらの記事の通り固辞したとのことである
この判断自体はグループを最優先にする生駒ちゃんらしいなあと概ね好意的に捉えている

一方でこの判断で乃木坂において、卒業を祝うことへのハードルが高くなってしまったようにも思う
実際にこれ以降卒業シングルでセンターをやっていったのは、なあちゃん・まいやん・飛鳥ちゃんという大エースのみになっている
そもそもこれ以降以下の記事で考察した卒業ラッシュに入っていくので、いちいち盛大に送り出していられないという側面もあったとは思うし、誰かが卒業シングルを断る必要はあったのだろう
・考察:時代の転換を考える〜乃木坂46秋元真夏卒業によせて

ただ卒業が軽視されるようになったのは、ファン心理的には複雑である
個人的にはまっちゅん・かずみん・堀ちゃんあたりはシングル表題とまではいかなくてもセンター曲があっても良かったように思うし、大エースなあちゃんの卒コンがバスラの中に押し込められてしまうのもこれで良かったのかと思ってしまう
かなり難しいけど、その辺りのケアも必要だったんじゃないかなあと思ったりする今日この頃である