生駒里奈

考察:乃木坂46 生駒里奈卒業コンサート 2018/4/22

1.はじめに

乃木坂のライブを見ていて思うのだが、過去のライブを知っていることで理解が進むことはとても多い
バスラ抽選応募のためのぎ動画に契約したので、不定期とはなるが過去ライブについても考察していきたい
(なおすべて外れてしまった。厳しい…。)

第一回となる今回は、乃木坂の歴史を作った人と言っても過言ではない生駒ちゃんの卒コンを振り返っていく
リアルタイムでないので臨場感はないが、その分時間が経ったからこそわかることも盛り込めればと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
生駒ちゃんの歴史を振り返りつつも奇を衒うわけではなく、比較的正統派なセットリストだと思う
AKBブロックは意外だったけど歴史を語る上で外せないし、生生星などファンが見たいツボも押さえていた

3.振り返りポイント

関係者からのメッセージ

全編を通して特徴的だったのは、関係者からのメッセージを手紙のような形にして幕間に公開した演出である

生駒ちゃんは46時間テレビのラストでスタッフさんを労い、その行動にスタッフさんが涙するなど、関係者からの人望の厚さが感じられるエピソードが以前から多くあった
実際に手紙の内容もかなり具体的で踏み込んだものが多く、ファンのみならず関係者からも愛されていたことが伝わる良演出だったと思う
(余談だが乃木坂卒業後も生駒ちゃんのタレントパワーがほぼ落ちていないのは、関係者からも愛されて仕事が途切れないのかなとかも思ったりしている)

さらにはそこにバナナマンやナルト、秋元さんのメッセージも盛り込まれていて見ている側としても単調にならず楽しかった
特に演出内で生駒ちゃんのことをイメージして歌詞を書いたと明かされた『君の名は希望』は、直後に披露され感じ方が変わったのでインパクトがあった

②太陽にスポットライトはいらない

メッセージの演出があったとはいえ、乃木坂有数の功労者の卒コンとしては割とあっさりめの演出に終わった印象が強い
しかし生駒ちゃん自身が発するメッセージが大変強く、むしろかなり満足感があるライブだった

  • 乃木坂に入って、初めて守りたい人たちができたこと
  • 乃木坂は大好きだが、その枠を超えて演技が上手くなりたいと思ってしまったこと
  • 卒業するが、これからも乃木坂のために走り続けていくこと

こんなに熱量が強く、心に響くメッセージは後にも先にもなかなかないのではないか
全体を俯瞰して考えると、生駒ちゃん自信が伝えるメッセージが強いためバランスをとって演出は控えめになったのかもしれない

要するに太陽にスポットライトを当てる必要はないのだ

③卒業についてのターニングポイント〜2023年から振り返る

ライブ本編の考察としては以上だが、2023年から振り返った時、生駒ちゃんの卒業過程は乃木坂における「卒業」の扱いに多少なり影響を与えたように思う

生駒ちゃんの卒業以前に卒業した選抜常連メンバー(橋本さん、深川さんを想定)は卒業シングルセンターをして、かつ卒コンが盛大に行われていた
生駒ちゃんも卒業センターを打診されたとのことだが、こちらの記事の通り固辞したとのことである
この判断自体はグループを最優先にする生駒ちゃんらしいなあと概ね好意的に捉えている

一方でこの判断で乃木坂において、卒業を祝うことへのハードルが高くなってしまったようにも思う
実際にこれ以降卒業シングルでセンターをやっていったのは、なあちゃん・まいやん・飛鳥ちゃんという大エースのみになっている
そもそもこれ以降以下の記事で考察した卒業ラッシュに入っていくので、いちいち盛大に送り出していられないという側面もあったとは思うし、誰かが卒業シングルを断る必要はあったのだろう
・考察:時代の転換を考える〜乃木坂46秋元真夏卒業によせて

ただ卒業が軽視されるようになったのは、ファン心理的には複雑である
個人的にはまっちゅん・かずみん・堀ちゃんあたりはシングル表題とまではいかなくてもセンター曲があっても良かったように思うし、大エースなあちゃんの卒コンがバスラの中に押し込められてしまうのもこれで良かったのかと思ってしまう
かなり難しいけど、その辺りのケアも必要だったんじゃないかなあと思ったりする今日この頃である

考察:乃木坂46 10th YEAR BIRTHDAY LIVE (10thバスラ)Day1 2022/5/14

1.全体の感想

これ以上ないほど美しい10周年ライブだった
生駒ちゃんセンターの『制服のマネキン』復活など夢妄想の類でしかあり得ないと思ってたことが、こんなにも完璧な演出で実現するなんて…
以下ではいつものようにポイントを絞って振り返っていきたい
なお今回は現地観戦でリピート配信見ていないので、詳細あやふやな部分もあるがその分現地ならではの観点でもレポートしていければと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
2016年までの代表曲を中心に、10周年に相応しい正統派なセットリスト・演出だったと思う

3.振り返りポイント

①『制服のマネキン』に至る流れ

まず真っ先に今回最大のサプライズ、生駒ちゃんセンターの制服のマネキンについて触れさせていただきたい
ただ私の稚拙な語彙力ではこのサプライズを十分語ることができないのが非常に残念である
生駒ちゃん卒コン後に夢にまで見た光景が、まさか目の前で広がるなんてただただ尊かった

もちろんサプライズ自体が涙なしには見られないものなのだが、そこに至るまでの演出も素晴らしかった
このパートでは三期生が手紙で楽曲と先輩に対する思いをつづり、その後パフォーマンスに移るという流れであった
・梅ちゃん まいやんへの憧れ→『せっかちなかたつむり』
・でんちゃん まりかへの思い→『狼に口笛を』
上記の流れから、初期の名曲を3・4期中心に継承するというある種ライブの定番テーマに沿って進んでいくのかと思っていた

その次の手紙は大変不思議な手紙であった
書きぶりからするとオリメンセンターのようだったので、初期楽曲だと『海流の島よ』くらいしかなくないかと思っていたが「もうやらないと思ってました」という部分が???となった
そして生駒ちゃんの名前が読み上げられたとき、半信半疑のどよめきが起こり映像に彼女が映ると思わず歓声が湧いた

もちろん10周年ということもあり、卒業生誰か来るのかなと「妄想」したこともある(可能性はゼロに近いと思っていたので、「予想」ですらなかった)
ただまさかこの流れで卒業生が出てくるなんて誰が頭によぎっただろうか
(実際に会場でも名前が呼ばれるまで誰の手紙かわからなかったような反応だった)
全く予想だにさせなかったという意味で、サプライズ演出の大勝利だと思う

②『ここにいる理由』

生駒ちゃん登場が上記のように手の込んだ演出だったのに対し、まりかちゃんの登場は対象的だった
さも当たり前のようにナチュラルに『ここにいる理由』に参加し、一言も発さずに帰っていった…笑
この扱いの差は賛否両論ありそうだが、個人的にはまりかちゃんの「職人感」が出ていて格好良かったなと思っている

またまりかちゃんが来てくれたのはちょっと意外だったなと…
生駒ちゃんとか玲香ちゃん、まいやんやなあちゃんがいつか乃木坂とパフォーマンスするのは少しあるのかなと思っていたが、まりかちゃんはもう乃木坂と関係ないところで生きて行くのかなと思っていた
それだけにまりかちゃん登場は嬉しかった

③アンコール入りのカメラワーク

生駒ちゃん・まりかちゃんはアンコールにも参加してくれたが、このアンコールにも細かいがニクい演出があった
アンコール入りの生駒ちゃんの煽りを生駒ちゃんが担当していたが、煽りに少し遅れて生駒ちゃんにカメラのピントを合わせる、これが細かいけど本当に良かった
乃木坂ファンなら親の声ほど聞いた生駒ちゃんの煽りで感づいてテンションぶちあがるし、やはり生駒ちゃんがステージに戻ってきたことを映像で再確認できたときに二度美味しい

④過去映像とのオーバーラップ

OG登場パートは激アツだったが、ほかにもとても良い演出があった
配信ではどうなっているかわからないが、会場ではメンバーが踊っている裏で過去のライブやMVの映像を一部のモニターに流し現在のメンバーとオーバーラップさせるという演出がとられていた
一つ一つの映像から「あの頃」を振り返れるし、それがうまく継承されていることも伝わる良演出だった

この演出が抜群の威力を発揮したのが『他人のそら似』だった
過去楽曲の印象的な部分を再構成してこの曲の振付がつけられているが、そこに原曲のライブ映像を重ねることで10年の流れを感じることができるまさにバスラらしい演出だった
もしかすると以下の初披露の時から、この演出が想定されて作られていたのだろうか
・2021/08/21 真夏の全国ツアー2021 福岡公演Day1
そうだとすると鳥肌ものだな…

⑤演出大勝利

セトリや構成の考察を趣味とする人間からすると、決して今回のセトリは目新しいものではなかったと思う
卒業生登場も含め、実現可能性は低いと思っていたが妄想の範疇にとどまるものではあった
それでもこんなに感動したのは、その見せ方が素晴らしすぎたからだろう
卒業生含めメンバーが大正義なのはもちろんだが、今回に関しては演出も大勝利だったと思う
改めて10周年に相応しい演出をありがとうございます