考察:乃木坂らしさを要素分解して考える〜3期・4期それぞれの乃木坂らしさ

    1.はじめに〜11thバスラ反響への違和感

    今回のテーマは乃木坂らしさというものだが、考えるきっかけとなった11thバスラについてまずは触れたい
    なお11thバスラの考察は以下にまとめており、読んでいただけると今回の理解が深まると思うので是非
    ・考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day1-5

    11thバスラ期別ライブに対する私の感想を極端にまとめると「どの期も良かったけど、3期ライブこそ至高!乃木坂らしさの体現!!」という感じだった
    もちろん4・5期も良かったけど、3期ライブでは個人的には段違いに魂震えるほど感動した
    それほど周囲の意見と外していないと踏んでいたのだが、案外4期ライブこそが乃木坂らしくて良かったという層も多くギャップを感じた
    (なお5期ライブが良かったという層も多かったが、主題となる乃木坂らしさとは関係なさそうなので今回は触れない)

    私は今まで乃木坂らしさを「内気な女の子が仲間を得て強くなる」と定義していた
    しかし改めて考えてみると、そんなに単純なものではないのかもしれない
    「内気」「仲間」「成長」という要素については概ねうまく分解できていると思っているが、これらの要素がバランス良く入っているのではなく時代やシーンに合わせてかなりダイナミックに変化しているのではないか
    そして4期ライブは私があまり取り上げてなかった乃木坂らしさに溢れており、4期ライブが良いと言っていた層にはその側面が刺さったのではないか

    そこで今回は3期•4期それぞれの乃木坂らしさを紐解いていき、多義語としての乃木坂らしさを考察していきたい

    2.3期生と乃木坂らしさ

    3期生ライブで強く感じた乃木坂らしさは、以前わたしが定義していた「内気な女の子が仲間を得て強くなる」というストーリーに限りなく近いものだった
    「内気」「仲間」「成長」という要素が割とバランスよく散りばめられていると思うが、どの要素が強いかと言われると「成長」だろう

    今回の3期ライブ、一言で言うなら主題は「もっと強くなって乃木坂を引っ張ります」という決意だったと思う
    もちろんその決意の前提として同期を中心とした「仲間」への信頼がある
    また「内気」の要素は本ライブではあまり出てこなかったが、『僕たちは居場所を探して』のドキュメンタリーではきちんと触れられいたと記憶している
    この仲間に対する信頼と圧倒的な熱量・上昇志向は、かつて生駒里奈が西野七瀬が仲間の力を借りつつ、グループを大きくしようとしていた光景を思い出した

    敢えて1期生との違いを挙げるとすると、3期には生駒ちゃんやなあちゃんのような象徴的存在はいないように見える
    それでも『三番目の風』の歌詞のように、1人じゃ無理でも力を合わせ乃木坂らしさを体現していたのではないか

    3.4期生と乃木坂らしさ

    4期生ライブでは私は「内気な女の子が仲間を得て強くなる」というストーリーをあまり感じなった
    それは「内気」「仲間」「成長」の中で、「仲間」と言う要素に集中的にフォーカスが当たっていたからではないか

    キャッチーな4期曲でわちゃわちゃ騒いでる様子は本当に仲の良さを感じさせるし、さくちゃんがほかの15人を紹介していく演出も「仲間」を強く意識させるものだった
    実際こちらでまとめられているように、蓮加ちゃんが4期が仲良くしている様子を見て羨ましいと言っていたくらいなので本当に仲良いのだろう
    一方で「内気」はさくちゃん以外にはそれほど感じず、また「成長」というよりは今このライブを楽しむ側面の方が強く感じられた

    しかし今から振り返るとこれも乃木坂らしさの一つの形だと思う
    私は自分自身が定義した乃木坂らしさに縛られていただけで、これも一つの乃木坂らしさだということを見落としていた

    4.それぞれの乃木坂らしさの形成を考える

    ではなぜこのような乃木坂らしさの違いが生まれたのか
    私はこれは見てきたものの違いと捉えている

    大前提として3、4期は乃木坂が大きくなった後に加入してきたメンバーで、乃木坂になりたくて入ってきた子たちである
    先輩の作り上げた空気感に染まっていくのは必然だろう
    しかし3期生が見た乃木坂と4期生が見た乃木坂は質的に少し違うものだったと思う

    3期が入ってきたころの乃木坂は象徴としてなあちゃんや生駒ちゃんがいたように、まだまだグループを大きくしていこうという上昇思考に溢れた集団だった
    「内気な女の子が仲間を得て強くなる」というストーリーがわかりやすく生きていたころである

    一方で4期生が入った頃の乃木坂は成長しきった感じが出ており、成熟した集団であった
    物語の主人公としての生駒ちゃんやなあちゃんが卒業し、「成長」「内気」という要素が弱まり「仲間」が残った
    この時期の乃木坂というコンテンツの肝は、まいやん・さゆりんご・かずみん・真夏さん・いくちゃんらがわちゃわちゃしてる姿であり、我々はそれを尊いと思っていた
    わかりやすいストーリーこそないものの、このわちゃわちゃした姿も乃木坂らしさの一つなのだ

    そして前者は今の3期生に、後者は今の4期生とかなり近い空気感があると思う
    1期生が築いてきたそれぞれの時代の乃木坂の空気感を、3期4期が継承したと考えるのが自然ではないか

    4.それぞれの乃木坂らしさの評価

    この章では生駒ちゃん・なあちゃん=3期の乃木坂らしさと、まいやん・さゆりん=4期の乃木坂らしさについて評価していきたい
    (1期のメンバーはその空気感の中心にいたメンバーを取り上げている)

    評価を始める前に先に言及しておくが、優劣があるわけではないことは前提として理解しておいていただきたい
    性質の違いが存在するだけである
    ただ私も人間なので好みが入ってしまう分もあるだろう…
    先述のとおり私は3期生ライブが好きなタイプの人間なので、やや贔屓目が入る可能性がありそこは割り引いて受け取っていただきたい

    この2つの乃木坂らしさの1番の違いは「物語の有無」と「属人性」というところにある

    ①3期生の乃木坂らしさへの評価

    まず3期生の乃木坂らしさはひとつの物語なのである
    乃木坂に憧れた内気な女の子たちが、名実ともに乃木坂となり、仲間とともに成長し、先輩去りし後のグループを引っ張っていかんとする物語である
    つまり3期生の乃木坂らしさとは成長・上昇を目指す物語であり、いつかは終わりが来る
    1期生が成長から成熟に舵を切ったように、おそらくあと1〜2年のうちには3期生の物語も終演するのであろう

    では3期生の成熟とともに「内気な女の子が仲間を得て強くなる」という物語は消滅するのかというと、多分それはない
    生駒ちゃんやなあちゃんのの物語を3期生が引き継いだように、3期生が成熟してもまだ未完成な世代がそのポジションを担うことができる
    それが5期になるのかまだ見ぬ6期以降になるのかはわからないが、乃木坂という箱はそれを演出するのが大得意である

    もちろんこの物語の継承については、似たような系統のメンバーが入り続けてくるという前提がある
    しかし坂道シリーズのリクルーティングはAKB48で取られていた多様性重視路線よりは、世界観になじめる子を中心にとっているように見えており路線変更がなければ何度でも蘇るストーリーなのではないか

    つまり3期生の乃木坂らしさについては属人性は低いと言えるだろう
    これは良い面と悪い面の両側面あって、まず悪い面としてはグループの人気が個人の人気と繋がりにくい
    それゆえに卒業後の個人人気確保についてはかなり頑張らないといけないと思う
    一方で乃木坂の箱としてのストーリーは保つことができるので、グループとしての生き残りにはプラスに働く

    ②4期生の乃木坂らしさへの評価

    一方で4期の乃木坂らしさは属人性が高いように思う
    わちゃわちゃ感をメインコンテンツとして挙げたが、これは空気感が近ければ誰でもよいのではない
    誰がわちゃわちゃしているかというのが大変重要な要素である
    良く知らん可愛い子がわちゃわちゃしているより、関係性を知っている「かきさく」や「かきまゆせーら」がわちゃわちゃしているからこそ我々は尊いと思うのだ

    そして4期生の乃木坂らしさは、物語ではなくわちゃわちゃという状態である
    物語ではないので、明確な終わりはない
    実際卒業後に卒業生同士がわちゃわちゃしている姿を見て、尊いと思う人は少なくないのではないか
    (言ってしまえば現役メンバーより人気出てしまうかもしれない)

    明確な終わりがなく、かつ属人性が高いという特徴から導き出されるのは、先輩メンバー推しの人はそのまま先輩メンバーを推していてなかなか後輩メンバーに流れてこないということが考えられる
    例えば乃木坂1期のわちゃわちゃ感が好きという人は、卒業しても乃木坂4期に流れてくるのではなく乃木坂OG同士の絡みを好むのではないか
    そのためこの乃木坂らしさを前面に押し出すと先輩からファンが流れてくるということは期待にしにくく、グループの持続性という観点ではマイナスに働く気がする

    もちろん個々のメンバーにとっては、その分一度ファンをつけておけば離れにくいという特徴はある
    それでもファンが求めているのはあくまでもわちゃわちゃなので、良くも悪くも卒業してもOGコミュニティから離れにくいとは思う

    5.最後に〜2期生と乃木坂らしさについて

    ここまで1、3、4期の乃木坂らしさについて触れてきた
    結論としては1期生が中心となる時期やメンバーの違いによって2つの別の乃木坂らしさをはぐくんできたが、それぞれ3・4期生が受け継いだというものだった
    そこで2期生の乃木坂らしさというのはなんだろうという疑問が出てくる

    私自身2期生推しということもあり大変残念なのだが、結論としては2期生のストーリーは乃木坂らしさに組み込まれなかったと考えている
    この分析については長くなってきたので次回に回そうと思う
    また関連して新4期の乃木坂らしさについても次回言及する

    2023/3/27追記:
    以下の記事で2期生と乃木坂らしさについて、考察しました
    ・考察:なぜ2期生は不遇と言われるのか 不遇と言われたあなたたちへ~鈴木絢音卒業によせて

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