2023年 2月 の投稿一覧

考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day5 秋元真夏卒業コンサート 2023/2/26

1.全体の感想

まずは真夏さん卒業おめでとうございます!
そして11年間お疲れさまでした

アンコール含めてすべてのパフォーマンスを終えた後、ふと声に出た言葉は「ありがとう」だった
それがあふれた感情の全てだった
どんなときも笑顔で引っ張っていった真夏さん、ファンのことをよく考えていた真夏さん、スタッフさんにも頑張り屋と褒められる真夏さん、同期メンバーが卒業する時誰よりも泣いちゃう真夏さん、自分のことよりも後輩のことを一番に考えている真夏さん…
色々な真夏さんが思い浮かびますが、すべてが偉大過ぎて私にはただ感謝する事しかできませんでした

ライブの内容としては優しい空気感で、真夏さんは最後まで真夏さんだったなあというライブだった
演出自体は決して目新しいものではなかったと思うが、真夏さんの思いやりが色濃く出た良いライブだったと思う
いつものようにポイントを絞って振り返っていきたい

なお今回は奇跡的にチケット入手出来て現地観戦していたので、興奮のあまり細かいところが怪しいですがその分臨場感たっぷりに書けたらと思う
また最初に一つ断っておくと、本文内にいくつかメンバーの発言が出てきますが正確な発言をメモできてはいません
あくまでもニュアンスとしてとらえてください

またDay1~Day4の考察は↓からどうぞ

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
初期表題曲、真夏さん参加で期別楽曲、ユニット曲、『涙はまだ悲しみだった頃』『Against』でのアンダーメンバーとの共演、ダンス曲、選抜楽曲と展開していった
目新しいものというよりは、基本的には盤石の展開だったと思う
その中でも絢音ちゃんとの『大嫌いなはずだった。』は見られると思っていなかったのでちょっと感動したし、何より『制服のマネキン』で座り込むオリジナルダンスだったのは震えた

3.振り返りポイント

①同期へのリスペクト

基本的には王道セットリストだったと思うが、冒頭は少し意外性があった
『ぐるぐるカーテン』『おいでシャンプー』『走れ!Bicycle』と真夏さん参加前の楽曲からスタートしたのだ

MCで真夏さんが言っていたが、自分は4枚目からの参加だからこそ乃木坂という看板を背負って先に戦ってくれたメンバーへ感謝があるという
こういった人だからこそアンコール前のVTRで各OGからメッセージが贈られるのだろう

②後輩への信頼

一方で後輩への信頼をとても強く感じた

飛鳥ちゃん卒コンがまだとはいえ、真夏さんは最後の1期生である
大々的に送り出すという名目で1期生のレジェンドOGたちが大挙してステージ上に現れてもおかしくはないのだ
実際関係者席には多数いて、真夏さんが望めば共演もあり得ただろう

しかし実際にはVTRのコメントのみにとどまった
これは現役メンバーへの信頼ゆえ、OGを呼ばなくても最高のライブができるという思いがあったのではないかと私は感じた

実際真夏さんはMCで「乃木坂は世代交代ができた」と言い切った
さらに手紙をもらった咲月ちゃん、かっきー、久保ちゃん、キャプテンを継ぐ梅ちゃんにしきりにみんななら大丈夫と言っていた
一番近くで見てきた真夏さんが言うのだから間違えないだろう

③ファンが喜んでくれるなら~史上初のトリプルアンコール

「ファンの皆さんが喜んでくれるならなんだってやりたい」
真夏さんがアンコールのスピーチ内で言っていた言葉だ

秋元真夏という人を知っていれば、これが決してきれいごとではないことがわかるだろう
一時期釣り師と呼ばれたように、ファンに喜んでもらうために細かいメモを取っていたのが真夏さんだ
また卒業前にファンへの感謝を伝えるため、個別でミーグリをするメンバーなんていただろうか

そのファンファーストの精神が今日のライブにも現れていた
なんと史上初のトリプルアンコールが起き、またそれに答えてくれたのである
(素直すぎる受け止め方かもしれないが、あれは想定外にしか見えなかった)
正直トリプルは欲張りすぎではとファン側ですら思ったので、もう一曲そのままやっちゃうあたり流石ファンファーストの人だなあと思った

④真夏さんは最後まで真夏さんだった

同期のこと、後輩のこと、ファンのこと…
ここまでの振り返りで分かる通り、真夏さんからは卒業ライブですら誰かのためにという思いを感じた

「これからも乃木坂をよろしくお願いいたします」
こんな言葉を今日だけで何度聞いたことか

さらに最後まで真夏さんは梅のことを気にかけていたように見える
みんなには
「梅のことを支えてあげてください」
梅には
「キャプテンとしてみんなとコミュニケーションをとれたり、楽しいこともあった」
「今まで通りで大丈夫。大変なことがあったら頼ってください。」

こういう言葉が息をするように出てくるあたりが、本当に真夏さんは最後まで真夏さんだなあと思った

真夏さんはスピーチの中でかなり示唆的な言葉を言っていた
「自分は目立ちたくて乃木坂に入った。それでもみんなが素敵すぎて、私はこの人たちをサポートしたいと思った。」
謙虚で優しくてどこまでも人のため…

そんな真夏さんを放っておけない!
これもまたいつも通りである
『言霊砲』で(正直かなり無理やりではあったが)山下久保与田がラストを真夏さんへの感謝を伝える歌詞に変えたり、『大嫌いなはずだった。』で絢音ちゃんが花束渡したり、先述の通りOGがメッセージ寄稿したり真夏さんの周りには愛があふれていた

そしてこれで決まって泣いてしまう、ここまでいつも通り
本当にあったかい光景だった

⑤余談:関係者席の違和感

本編は以上だが、少し余談を書かせてほしい

横浜アリーナの構造上の問題か、関係者席はスタンドの非常に目立ちやすい箇所にあった
そして今日の私の席は角度的に関係者席がこれまた非常に目に入りやすい席だった

違和感を覚えたのは冒頭の『ガールズルール』のときだった
基本的にみんな座って観覧している関係者席でただひとり異様なフォルムをしたでかい人が、謎のダンスをおどっているのだ…
もちろん言うまでもなく日村さんである
関係者席で日村さんが踊っていることは知ってはいたが、思っているよりずっとがっつり踊っていてちょっと衝撃的だった

次に違和感を覚えたのはアンコールの『ハウス』のときである
関係者で異常に激しく応援している人がいたのだが、よく見たら今年CMに何本も出ている生田絵梨花さんだった
相変わらず無限の体力の持ち主だなあとちょっと笑ってしまった…

関係者席は私たちの想像以上に愉快な場所なのかもしれない

考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day4 3期生ライブ 2023/2/25

1.全体の感想

「感情の昂りが抑えられない!」
演者もファンもそう思ったに違いない
配信視聴の私ですら横アリにいるのではないかと錯覚したほど、気持ちが揺さぶられ臨場感あるライブだった

同時に3期生の覚悟が伝わる近年屈指のライブだったと思う
全員が全員最強だった
普段このブログでも特定の人のパフォーマンスを取り上げることは多いが、マジで全員がMVPすぎて選べない
やや興奮気味となってしまうが、いつものようにポイントを絞って振り返っていきたい

なお最初に一つ断っておくと、本文内にいくつかメンバーの発言が出てきますが正確な発言をメモできてはいません
あくまでもニュアンスとしてとらえてください

またDay1~Day3の考察は↓からどうぞ

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
『嫉妬の権利』『Threefold choice』『大人への近道』『心のモノローグ』という年齢別ユニット、卒業する真夏さんへ向けた『別れ際、もっと好きになる』『錆びたコンパス』、お見立て回revivalと銘打って当時の楽曲を歌った『命は美しい』『裸足でSummer』『ガールズルール』、先輩と初めて一緒に歌った『設定温度』、さらにはダンスナンバーから3期曲などとても2時間半とは思えないほど充実した内容だった

3.振り返りポイント

①乃木坂のライブに来たぞ!

タイトルの通り、冒頭から乃木坂のライブに来たという印象を強く持つライブだった
ほかのアイドルのライブでは決してない、1・2期生から受け継がれてきた優しい世界観がそこにあった

冒頭の時点では決して特別な演出があったわけではない
それでも表情や仕草、アイコンタクトから伝わるものがあった
梅ちゃんもMCで「アイコンタクトで感情が伝わる」と言っており、きっと3期生の間でも通じ合うものがあるのだろう

それが良く出ていたのが『失いたくないから』だろう
MCで1期生が近年大切な場面で歌っていた曲と言及していたが、丁寧に優しく歌っていたのが画面越しにも伝わった
1期生がまさに全員乃木坂から卒業しようとしている今でも、変わらない乃木坂らしさを満喫できるのは3期生の頑張りなんだなあと改めて思った

②Documentary of 乃木坂3期生~彼女たちは如何にして乃木坂となったのか

以下の記事で触れている通り、9thバスラの3期生ライブを見た時から彼女たちがどのようにして乃木坂となったのか、その過程のドキュメンタリーを見たいと熱望していた
・2021/05/09 乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE 3期生ライブ
曲間の短いVTRなので決して完璧なものではないが、2年の時を経てその一端が今日のライブで垣間見えたと思う

VTRからは結構生々しくて、示唆深い発言が感じ取れた
葉月「みんなダンスも歌もうまくて劣等感を感じた。くしゃみすら可愛かった。」
久保「3期生が別で動いていることで、乃木坂として認められていないように思った。」
蓮加「3期生ライブで得た経験は、先輩と比べるとスタートラインにすら立てていなかった。それでも初めて先輩方と同じ曲を歌えることは嬉しかった。」

「3期生は恵まれている」
よく言われることだが、やはり彼女たちは彼女たちで苦悩を抱えていたのだ
これらの思いと当時の思い出の楽曲とともに振り返ることで、3期が乃木坂になっていく様子の一端を知ることができたのは大変嬉しかった

③説得力

日常生活でも発言内容と同等、もしくはそれ以上に誰が言ったかということは重要だと思う
それはきっとライブでも一緒だ
3期生の辿ってきた平坦ではない道のりを思い出したこともあり、今日の彼女たちの歌や発言には説得力が増していたように感じた

例えば『未来の答え』
久保ちゃんが間奏で美月に「未来の答え見つかった?」と聞かれたときの発言
「7年目もみんなで笑ってステージに立ってるよ」
普通に聞いたら痛い発言に聞こえてしまうかもしれない…
しかし今日の彼女たちを見ていると自信をもってこれこそが未来の答えだったんだと思えてくる

ほかにも『僕が手を叩く方へ』
割とシンプルな応援ソングだが、普通20そこそこの小娘に「頑張れ」「生きろ」と言われてもなかなか心に響かないのではないか
それでも彼女たちの道のりを思えば、少なくとも今日のライブを見た人にとっては、心に寄り添う心強い言葉になるだろう

最後にMC内での言葉
久保「3期生は守られてきましたが、引っ張っていく時が来ました」
梅「安心して楽しくついてきてください」
生半可ではない覚悟を感じたし、それを全力で応援したいと思った

④ライブで一番大切なもの

ライブで一番大切なものはなんだろうか
それはきっと見ているものに思いを伝えることなのだろうと今日のライブを見ていて思った

きっと彼女たちより歌がうまい人やキレキレのダンスを踊る人なんてごまんといる
それでも今日のライブからは3期生が乃木坂を引っ張っていくんだという覚悟を感じた
思いをつたえ、感情を揺さぶることができる乃木坂3期生は最強なんだと声を大にして言いたい

⑤『三番目の風』

こんな感じで演者もファンも気持ちが昂りに昂った結果、勢い余って当初予定になかったと思われる2回目の『三番目の風』がアンコールラストに披露された
今まで3期生の大切な場面では『思い出ファースト』が披露されてきたこともあり比較的影が薄くなっていたこの曲ではあるが、確実に今日で伝説になっただろう

確かに西野七瀬、白石麻衣、齋藤飛鳥という絶対的エースがグループを去った
3期生ひとりひとりのスター性ではまだ先輩方に及ばないのかもしれない
それでも、一人じゃ無理でも力を合わせれば…
誰が何と言おうと彼女たちがいれば乃木坂は大丈夫、そう確信できたライブだった

考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day3 4期生ライブ 2023/2/24

1.全体の感想

アイドルらしい良いライブだったと思う
どちらがいいというわけではないが、昨日のパフォーマンスで魅せようとする5期生ライブとはかなり色が違って面白かった

以下、ポイントを絞って振り返っていきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
前中盤は『4番目の光』の歌詞をなぞって、先輩への憧れ・同期との成長を歌うストーリー性を持ったセットリストだった
終盤からアンコールにかけては4期生曲とライブ人気曲で畳みかける構成となっていた

3.振り返りポイント

①乃木坂のストーリーの継承

昨日の5期生ライブの感想として、「継承」というテーマを前面に出さなかったことを意外な点として挙げていた
そういった意味では対極に位置するのが今日の4期生ライブだったと思う
なお5期生ライブの考察は以下にまとめているので、良かったら読んでやってください
・考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day2 5期生ライブ 2023/2/23

この印象を強く感じたのは最初のMC後のVTRである
先輩への憧れを歌う『4番目の光』の歌詞を中心に構成されており、まさに「継承」というテーマを表したものだった
そのVTR明けに披露されたのは『君の名は希望』『シンクロニシティ』『きっかけ』という乃木坂の代表曲であり、彼女たちが憧れだった乃木坂になったことが示されているようであった

また初日ライブの考察でのべたように乃木坂の主役として位置付けているさくちゃんが、4期の仲間をひとりひとり紹介しているのも大変印象的な演出であった
私は乃木坂のストーリーを「内気な女の子が仲間を得て強くなる」と定義しているが、これ自体はまさにその流れをくむような良演出だったと思う
沙耶香ちゃんを4期にとって必要不可欠と言い切ってくれたのも嬉しいよ
なお初日ライブの考察は↓からどうぞ
・考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day1 2023/2/22

②垣間見えた4期生らしさ

一方で4期生らしさも見えたライブだったと思う

昨夏のツアーを通じて、私は4期生らしさを「キャッチーさ」「わちゃわちゃ感」「(言ってしまえば)カオス」と定義した
『ファンタスティック3食パン』のぶりっこ/ツンデレ/セクシーでの好きなパン披露、『風船は生きている』での巨大風船爆破など含めてその強みもよく見られたライブだと思う
なお各期のカラーの詳細については下記の記事に譲る
・考察:乃木坂46 真夏の全国ツアー(全ツ)東京神宮球場公演Day2 2022/8/30

そしてこのカラーはコール再開ととにかく相性が良い!
後半の4期生楽曲、特に『ジャンピングジョーカーフラッシュ』『I see…』あたりは連日のバスラの中でもトップクラスに盛り上がったのではないか
かっきーやまゆたんを中心に4期生は煽りがめちゃくちゃうまいので、盛り上がりにさらに拍車がかかった

③乃木坂のストーリーと4期生らしさの関係

しかし、、だ
全体としてなんだか中途半端な印象を受けたのは私だけだろうか
(SNSでの反響を見る限り概ね好評なので、私の意見は少数派の可能性は高いが…)

そう感じた理由は大きくわけて2つある
一つ目は4期生ライブで「継承」というテーマをこすりすぎたと思っている
私が見る限り、4期生ライブは毎回「継承」を中心テーマに据えている認識だ
流石にストレートな「継承」というテーマはちょっとおなかいっぱいだった…
ただこれについては「継承」の見せ方によっていかようにも切り取れるし、そこはうまく演出すれば問題ないとは思う
よくよく考えると、そもそも全員が過去の4期生ライブを見ているわけでもないしね…

二つ目だが乃木坂のストーリーと4期生らしさって若干コンフリクトしてないかという気がしている
先述の通り乃木坂のメインストーリーは「内気な女の子が仲間を得て強くなる」というものだと認識している
4期生らしさで受けている印象として紹介した「キャッチーさ」「わちゃわちゃ感」「(言ってしまえば)カオス」という部分を強調すればするほど、「内気」という部分は薄れていってしまう…
彼女たちの色と「継承」を中心としたライブ全体の真面目な空気感にややギャップがあり、すんなり入ってこなかったというのが正直な感想だ

ただ4期生が乃木坂らしくないかというとそうではない
そもそも「乃木坂らしさ」というのは個人的にかなり曖昧で、多義語だと思う
誰を中心とした乃木坂の空気感なのか、いつの時代の乃木坂を指すのかでかなり変わってくる
実際に2020年以降くらいの1期生には、4期生に近い「わちゃわちゃ感」というものが強くあったと思う

4期生が目指すべき「乃木坂らしさ」とはこっちの方向性なのではないか
実際9thバスラの1期生ライブは各メンバーを時に真面目に、時におふざけしてプロデュースする企画があったりそれをライブに落とし込んでいた
もっというと『ノギザカスキッツ』とかもやってたんだし、曲だけでなくミニコントとか入れてもいいと思うんだ
こんな感じで真正面から「継承」を中心とするよりわちゃわちゃ感を前面に押し出していった方が、むしろ振り幅あって真面目なパートも生きるんじゃないかな

④掛橋沙耶香と『図書室の君へ』

このパートは一人のさあちゃん推しの戯言である
頭の中ごちゃごちゃで全く考察になっていないし、先ほどまでで伝えたいことはすべて書いたつもりだが触れないのは流石におかしいので記載しておきたい

この演出は客観的に見てありがたいんだと思う
センターをあけておいて帰りを待ってくれていることも、ラスサビのモニター一面に笑顔のさあちゃんのパフォーマンスを映してくれたことも…

でもさあちゃん推しの1オタクとしては、頭と感情がついていかないというのが率直な感想だ
さあちゃんが今ここにいないことをどうしても感じてしまうし、元気に過ごしているのだろうかこの半年間何をしていたのだろうなど今ライブに関係ないことを考えてしまい、心ここにあらずという状態になってしまった

とはいえこのライブでさあちゃんを一切スルーしていたらそれはそれで哀しみを感じるだろうし、これが最善なんだろうな…
いつか彼女が彼女らしい人生を取り戻してくれること、願わくはもう一度乃木坂に戻ってきてくれることを願って筆を置きたい

考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day2 5期生ライブ 2023/2/23

1.全体の感想

「本当に初めての5期生ライブなんですか…?」
5期生のスーパールーキーさを存分に感じたライブだった

パフォーマンスの完成度は素晴らしいのに、新人としてのフレッシュさも残している…
今しか見られない本当に良いライブだったと思う
興奮が冷めやらぬうちにいつものようにポイントを絞って考察していきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
乃木坂の11年を振り返るパート、『新・乃木坂スター誕生!』とのコラボパート、お見立て会を思い出してしまう自己紹介&円陣、エンジン全開の終盤&アンコールと2時間半とは思えない充実の内容だった

選曲自体も初日と違いバスラならではといった要素も強く、個人的には良かったと思う
ちなみに初日の考察は↓からどうぞ
・考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day1 2023/2/22

3.振り返りポイント

①スーパールーキー現る!~初期4期生ライブと比較して

このライブを見る前、乃木坂らしさの継承をテーマに据えるのではないかと私は予想していた
これは初期の4期生ライブで継承が定番テーマになっていたことから、同じような展開をたどるのではないかという考えである
例えば以下の記事の9thバスラの4期生ライブなどが例に挙げられる
・2021/05/08 乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE 4期生ライブ
ほかにも本ブログ発足前だが、『Sing Out!』発売記念の4期生ライブでも先輩たちの姿と重ね合わせる演出があったと記憶している

しかし本日のライブは予想と異なり、継承という要素を前面に打ち出したライブではなかった
むしろパフォーマンスで魅せる方向に振り切ったライブだったことはいい意味で意外であった

これはメンバー個々のパフォーマンスの高さを知ってもらいたいという想いからと推測する
書ききれないのでかなり絞るが特に印象に残ったところとしては、

  • 『ジコチューで行こう!』のアルノ。スター誕生ライブなどかなりクールなパフォーマンスが多かったが、はじける笑顔のアイドルパフォーマンスもびっくりするほどハマってた。
  • 『Wilderness world』前のダンストラックのみくちゃん。バキバキに踊っているのに、顔はニコニコ笑顔でウインクまでしてた。自分のキャラと需要わかっててステキ。
  • 『Another Ghost』のあーや。本当に15歳なのかと信じられないほどの色気をまとってた。
  • 『Sing Out!』のおかひな。バレエで鍛えたしなやかなダンスは圧巻。

他のメンバーも含めて、1年かけて厳しい環境で磨き上げてきたパフォーマンスは流石だった

なお誤解のないよう弁解しておくが、これは4期生のパフォーマンスが低いことを意味するわけではない
売り出し方が異なるのだ
そして「継承」をテーマにした4期生ライブはそれはそれでかなり盛り上がったことを補足しておく

②演出の勝利

メンバーのパフォーマンスも素晴らしかったが、今日の演出はそれをより高める名演出があったように思う

やはり印象的だった箇所として『孤独兄弟』を挙げたい
最初さつきちゃんが歌いだしたとき、関係性や他曲の出演メンバー考慮してなぎさつでのパフォーマンスを誰しもが予想しただろう
しかしまいやんのパートが終わり、ななみんパートに入ってもなぎちゃんは出てこない…
ついにはサビまでさつきちゃんが一人で歌いきってしまった
(改めて考えると、一人でこの曲サビまで持たせるさつきちゃんすごいな…)
そのまま間奏まで入りまさかのソロ『孤独兄弟』を確信したところで、突如暗転…
スポットライトがついた瞬間に、なぎちゃん登場しライダースジャケットを手渡した
この盟友を助けに来るような演出が二人の関係性すら暗示しているようで、あまりにも格好良くて思わず声が出てしまった

ほかにも『僕だけの光』も良かったと思う
本来アップテンポなこの曲だが、スローバラード風にアレンジして5期生の歌を聞かせていた
そして派手な映像演出で注目を集めてから、歌詞をステージモニターに移していく…
今の5期生を表しているようなこの歌詞がすっと入ってくる、良演出だったと思う

③『新・乃木坂スター誕生!』コラボパートについて

SNSでの反響を見る限り、このパートかなり賛否両論あるようである
反対意見としてはバスラでやることなのかというのが挙げられているようだ

個人的な意見としてはアリだと思っている
そもそもバスラの趣旨は「乃木坂の歴史を振り返る」「直近1年を振り返る」という二点にあると思う
本パートはこのうちの後者に当たると考える
そして『新・乃木坂スター誕生!』自体単なる歌番組ではなく、5期生の通過儀礼としての役割を持っておりその重要性は極めて高いと私は考えている
これについては長くなるので、以下の記事で詳細を確認していただけると嬉しい
・考察:5期生はじめての単独ライブはなぜ「新・乃木坂スター誕生!LIVE」だったのか

まとめると5期生の1年を振り返るとき『新・乃木坂スター誕生!』はかなり大きなウエイトを占めるので、5期の1年間を振り返るという意味でこのパートが入るのは個人的にはありなんじゃないかと思う

④奥田いろはと『日常』

個人的に本日のベストアクトだと思っているのが、奥田いろはセンターで披露した『日常』である

まずストーリーづけがしっかりされていた
憧れの先輩のセンター楽曲で自信もずっと踊ってみたいと思っていた楽曲をセンターでやらせてもらえる喜びと重圧が、VTRで丁寧に描かれていた
(まじでいろはちゃん乃木坂に入ってくれてありがとう)

そして曲が始まる
スター誕生ライブなどでもいろはちゃんのパフォーマンスが話題になるほどのメンバーであったが、想像を超える感情の入ったパフォーマンスにしっかりと準備してきたことが伝わった

さらにそこに演出が加わっていく
ラスサビできいちゃんの映像が映し出され、いろはちゃんのキメ顔に切り替わる…
持てる限りのパフォーマンスのご褒美としてのようにすら思える名演出に心が震えた

冒頭で私は今回のライブは「継承」というテーマが前面に出ていないと述べた
しかし『日常』を目撃したものならわかると思うが、パフォーマンスとVTRを通して乃木坂らしさが「継承」されたことは十分に伝わっただろう
想像のはるか上を超えていったあたり、本当に今日のライブは良いライブだったなと思う

⑤『心にもないこと』

32ndシングルカップリングの5期生曲が披露された
なんというか、意外だなという感想を持った

まず曲調がめちゃくちゃ意外だった
5期曲は『バンドエイドを剝がすような別れ方』『17分間』しかり、いかにもアイドル路線でやっていくのかと思っていた
比較的切ない曲調で割と乃木坂らしかったことは意外だし、今後の売り方にも関わってきそうなので注視したい

次にセンターてれぱんもかなり意外だった
みくちゃんかいおちゃんのどちらかかなと思ってたけど、選抜入りしたメンバーは除外なのかな…?
(それでセンター曲なくなるのもちょっと悲しい…。二人はセンターに立ってるとこ見たいのだが。)
とはいえてれぱんセンターも見てみたかったところではあるので、なんだかんだ良かったとは思う

対して聴きこんでもないのでふわっとした感想となり恐縮ですが、この辺りで筆を置こうかと思う

考察:乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE (11thバスラ)Day1 2023/2/22

1.全体の感想

まずは乃木坂ちゃん11周年おめでとうございます!
今後も12周年、13周年と応援させてもらえると嬉しいです

ライブ全体の感想としてはかなりオーソドックスなバスラだったと思う
楽曲人気投票の企画こそあったが、決して目新しいものではなかった
でも泣けた、びっくりするくらい泣けた
メンバーがガンガンに煽って、それにコールで返すことができる…
こんなに幸せなことだと改めて実感した
筆者は本日は配信での参戦だったがそれでもめちゃくちゃ楽しかったので、現地勢うらやましすぎる

ここからはいつもの通りポイントを絞って振り返っていきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
ファン投票TOP20の楽曲と、2022年を振り返るといういかにもバスラらしいライブセトリだった

3.振り返りポイント

①『乃木坂の詩』~ファンの声が帰ってきた!

今回のセットリストはオーソドックスと言ったが、この曲をOvertureの前に持ってきた構成は本当に良かったと思う
3年ぶりに声を出すことができる嬉しさを、感動的な雰囲気を損なわずしみじみと感じることができた

メンバーも何人か、少なくとも葉月ちゃんは感極まって泣いているように見えた
そんな姿をみたら思わず最初の曲からもらい泣きしてしまうよ…

②楽曲ファン投票TOP20

ファン楽曲投票が行われていたので、私なりに順位予想していた
その際のTOP20が以下の通りである
(最終結果についてはセトリをご参照ください。)

・『制服のマネキン』…初期の代表的ライブナンバー。10thバスラでの生駒ちゃんセンターも記憶に新しい。
→結果:圏外。初期とはいえ根強い人気あるかなと思っていた。
・『君の名は希望』…初紅白で歌われた代表曲。
→結果:圏外。この系統は他の曲と分散したか。
・『ガールズルール』…乃木坂ナンバーワンライブナンバー。これはライブで聞かずに帰れない!
→結果:圏外。個人的に一番意外だった。まあアンコールで聴けたから良し。
・『他の星から』…根強い人気で入ると予想。
→結果:圏外。流石に奇をてらいすぎたか。
・『命は美しい』…バキバキダンスナンバーはライブで映える。
→結果:圏外。初期楽曲人気なさすぎない…?
・『きっかけ』…絶対1位でしょ。
→結果:1位。やっぱり乃木坂はこれだよね。
・『裸足でSummer』…飛鳥ちゃん卒業したからちょっと怖いけど、タオル挙げるのはみんな好きそう。
→結果:17位。やはり人気あるのね。
・『サヨナラの意味』…一昔前の卒業曲は入りにくい気もするけど、これは流石に入るのでは…?
→結果:9位。やっぱりみんな橋本さん好きなのね。
・『インフルエンサー』…代表曲だろうしランクイン予想。
→結果:圏外。一人一票だとインフルに入れようとはならないのかな。
・『思い出ファースト』…3期ファンが集中し、ランクインと予想。
→結果:19位。思っていたよりは低かった。
・『ひと夏の長さより…』…根強い人気があるし、真夏さんセンターは見たいでしょ。
→結果:15位。真夏さん卒業発表後の投票だったらもしかしたら1位だったかも。
・『シンクロニシティ』…代表曲。みんな好きでしょう。
→結果:圏外。インフル同様一人一票だと入れようとはならないのかなと思いつつも、相当意外。
・『日常』…ライブ人気はトップクラス。きいちゃんいなくても久保ちゃんセンターで。
→結果:18位。絢音ちゃんセンターでの披露は意外だったけど、感情を揺さぶられた。そして最後の顔が綺麗すぎるのよ…。
・『ありがちな恋愛』…アルバムリード曲。地味な人気あるよね。
→結果:2位。まさかここまで高いとは。
・『夜明けまで強がらなくていい』…さくちゃんセンター。やや悩んだけど、力強くてライブ映えするのでランクイン予想。
→結果:20位。ライブでのさくちゃんは格好よい。
・『I see…』…超キャッチーなライブ定番曲。大正義かっきーセンターだし絶対入るでしょ。
→結果:4位。コロナ入ってからの楽曲だから初コールだったけど、馬鹿楽しい。
・『ごめんねFingers crossed』…夜明けと分散しないかちと不安…。ただクールなダンスナンバーは入ると予想。
→結果:16位。やっぱり格好良いしライブ映えするよね。
・『君に叱られた』…大正義かっきーセンターの笑顔はじけるアイドルらしい楽曲。
→結果:圏外。最近の楽曲で確実に入るのはこれだと思っていたので、本当に謎。かっきーファンが『I see…』に入れた?
・『他人のそら似』…個人的に思う乃木坂楽曲最高傑作。聴くたびに思わずウルウルきてしまう。10thバスラでの感動も記憶に新しいし、願望込みだが入ってほしい。
→結果:11位。入って本当に良かった。やっぱりいい曲だよね。
・『アナスターシャ』…2期生推しの筆者はこちらに投票せざるを得ない。正直ちと厳しいとは思うが、2期生オタクの力を集結してねじ込んでくれ。願望のみでランクイン予想。
→結果:圏外。現実は厳しかった…。

③遠藤さくらについて

今回のライブ、やたらと目を引かれたのがさくちゃんだった

もともと私はさくちゃんを主役としてあるべき存在とみている
過去以下記事にも記載している
・2021/08/21 真夏の全国ツアー2021 福岡公演Day1

それはさくちゃんの持つ二面性に由来する
一面はライブで魅せる、華奢な身体をいっぱいにつかってバキバキ踊り、クールにきめる姿である
今回も『ごめんねFingers crossed』『夜明けまで強がらなくていい』などを中心に圧巻のパフォーマンスであった
もう一面としては内気で自信なさげな姿であり、基本的に喋りに自信がないのかMCやバラエティ番組で見ることが多い
乃木坂のストーリーは「内気な女の子が仲間を得て強くなる」ことだと思っているので、これから強くなっていく姿を応援したいと我々は思う
このアンバランスさこそが、乃木坂の主役ひいてはセンターにふさわしいと思っていた

しかし今日のパフォーマンスはその二面にとどまらない魅力があったと思う
『ガールズルール』や『I see…』で見せる笑顔はいつも以上にはじけていた気がするし、『帰り道は遠回りしたくなる』の儚い表情はあの西野七瀬に一歩も引けを取らないもののように感じた
さらに極めつけはセンターを務めた『ここにはないもの』である
飛鳥ちゃんへの思い、またライブ初披露の重圧など様々な感情が入り混じったか近年では珍しくパフォーマンス中に涙を流していた
その姿を見て支えたいと思わないものなどいるわけない
(余談だが、『ここにはないもの』の映像はずるい。飛鳥ちゃんがさくちゃんの頭を撫でているとこなんてエモすぎるのよ…。)

更なる魅力を身につけたさくちゃんが、いつかまた乃木坂のセンターに立つ日を見たいと改めて思った一日だった

④中西アルノについて

『Actually…』前のスピーチ、自分がこの曲を表現する資格があるのかと苦悩が語られていた…
衝撃を受けた人も多いのではないか
もちろん私もその一人である

そもそもアルノちゃんが感情をあんなにあらわにするのを初めて見た
その後のパフォーマンスも鬼気迫るものであった

結構衝撃を受けたけど、陳腐な言葉しか出てこないのでこのあたりとさせていただきたい
一つ言えるのは、私はアルノちゃんを応援したいと思う

⑤キャプテン・梅澤美波について

まずはキャプテン就任おめでとうございます
そして本当にありがとうございます

副キャプテンもやっていたことで正直既定路線に思えたこのキャプテン継承だが、あの強そうな梅ちゃんの尋常じゃない泣きっぷりを見た時なかなかに厳しいことだと気がついた
(もちろん私が気づいたことなんてほんの一部でしかないのだが…)

真夏さんは2019年にキャプテンに就任し、3年半近く乃木坂を引っ張ってきた
そして卒業発表時のラジオで言及していた通り、就任時に3年間は卒業をやめておこうと決心したらしい

それに近い期間、梅ちゃんも引っ張っていくことが予想される
(別に誰に言われたわけではないだろうが、まじめな梅ちゃんであれば覚悟していそうな気がする)
現在でもかなり年長メンバーとなってきているのに、20代後半まで乃木坂を引っ張っていくという覚悟はなかなかできるものではない

しかも真夏さんがキャプテンを引き継いだ時とは状況が異なる
人気メンバーの卒業が相次ぎ、ついにはグループの礎を築いた1・2期生がいなくなった
乃木坂の公式ライバルも発足するらしく、新たなアイドル戦国時代に巻き込まれようとしている
私自身は乃木坂は生き残こると信じているが、かなり厳しい状況として見られているのは事実だ
その中グループを引っ張る立場として覚悟を決めてくれたことは感謝しかない

そして大役を3年半も務めてくれた真夏さん、本当にお疲れさまでした