2021年のおすすめライブ

はじめに

あけましておめでとうございます
年が変わる節目として、この記事では2021年のライブの中でも筆者が特によかったと思うものをランキング形式でまとめておく
今後円盤化や配信が行われた際に参考にしていただければ幸いです

第3位:12/14-12/15 乃木坂46 生田絵梨花卒業コンサート

記憶にも新しいいくちゃんの卒コンを3位とさせていただきました
久々に卒コンらしい卒コンで、いくちゃんの魅力がこれでもかとつまったライブだった
いくちゃんといえばその才能がクローズアップされがちだが、それだけでなく確かな努力の跡や素敵な人柄にも触れることができたのはうれしかった

レビュー記事についてはこちらから
Day1
https://nogi-live.yamamemo.net/ikuta-erika-graduation-day1/
Day2
https://nogi-live.yamamemo.net/ikuta-erika-graduation-day2/

第2位:5/9 乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE 3期生ライブ

2021年で最も熱いライブと感じた、バスラ3期生ライブを2位とさせていただきました
このライブを見て乃木坂らしさはきちんと受け継がれており、乃木坂もあと数年は安泰だなと思った
2016年くらいまでの、ひたすら上り坂を駆け上がるような熱量あるライブが好きだった人には特におすすめできる
そして今見ると3期が全員揃った最後のライブということで、また別のエモさもあるんだろうな…

レビュー記事についてはこちらから
https://nogi-live.yamamemo.net/9th-year-birthday-live-3/

第1位:3/28 乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE 2期生ライブ

堂々の一位はバスラ2期生ライブとさせていただきました
はじめに断っておくと、私は堀ちゃん推しなのでかなり贔屓目が入ってしまっているのは否めない
ただそれを考慮しても、乃木坂史上に残るライブだと思う

なぜここまで評価するかというと「2期生のストーリーの明確な終わり」だからだろう
1期生はエースが複数存在しどこがストーリーの終わりか明確にわからないが、2期生は良くも悪くも堀ちゃんが絶対的センターとして活動してきたためこのライブは明らかに分水嶺であった
そしてその終わりは想像以上に壮絶なものだった
是非実際に映像を見ていただきたいが、泥臭さであったり悔しさであったり様々な感情をぶつけており予想以上にエグいライブだった
2期生推しの皆さんはもちろん、それ以外の皆さんにも一度は見ていただきたい

レビュー記事についてはこちらから
https://nogi-live.yamamemo.net/9th-year-birthday-live-2/

最後に

ここに選ばれなかったものの中にもとても良いライブがあったことは念のため断っておく
2022年も10thバスラをはじめ、よりライブを楽しめるとよいな

2021/12/15 乃木坂46 生田絵梨花卒業コンサートDay2

0.はじめに

その才能に、その努力の跡に、何よりその人柄に引き込まれた卒業ライブだった
あまりにも余韻が深く、きっとしばらくはその歌声をその横顔を探してしまうだろう
10年間も乃木坂にいてくれてありがとう
生田絵梨花がいた乃木坂のファンをできたことを誇りに思います

1.全体の感想

冒頭でも触れたが、いくちゃんクオリティをこれでもかと感じられるライブだった
構成についてはDay1と共通部分もあるので、良かったらDay1の考察記事もご確認ください
今回もポイントを絞って演出を振り返っていく

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
Day1は意外性が強かったのに対し、Day2は王道感があったと思う

3.振り返りポイント

①「気を抜かず精一杯努力したいと思います」

Day1同様ライブ冒頭の映像として、初期のいくちゃんインタビューシーンが流れた
このフレーズが印象的だったが、やはりこの精神を体現したライブであった

Day1のMCでも言われていたことであるが、セットリストも前日からガラッと変わった
卒コンを2日間とも配信までするの前代未聞だなあと最初は思っていたが、これは2日とも配信しないともったいないわ

また単純に2日間の曲数だけでも、最後まで気を抜かず精一杯努力し続けたことがヒシヒシと伝わった
この選択をしたいくちゃんには本当に感謝しかない

②圧倒的なパフォーマンス

曲のレパートリーももちろんすごいのだが、パフォーマンス自体も圧巻だった
中でも印象に残った曲を紹介したい

『やさしさとは』
オリメンがいくちゃんだけとなったこの曲は、なんといくちゃん1人で歌い上げた
歌唱力が素晴らしいのはもちろん、曲の世界に引き込まれるような圧巻の表現力はアイドルのレベルをゆうに超えていたように思う

『歳月の轍』
最後のソロ曲ということもあってか、弾き語りとは思えないほど歌に魂がこもっていた
真っ白なドレスや照明演出も相まって、曲の持つ儚さが存分に感じられた
生田絵梨花にしかできない、最高のパフォーマンスだった

③人柄

パフォーマンスだけでなく、その人柄にも魅了された
期生別楽曲冒頭で後輩への想いを語るいくちゃん、卒業したお姉さんたちの名前を叫ぶいくちゃん、1期生と泣き笑ういくちゃんを好きにならない人などいるのだろうか

その中でも一つポイントを上げるなら、『ここじゃないどこか』は良かった
初期から乃木坂を引っ張ってきたみなみちゃんとペアで歌ったこの曲は、涙なしには見られなかった
「きっと君なら大丈夫」
みなみちゃんに語りかけるように優しく歌い上げたこのフレーズは、苦楽を共にした2人だからこそ響く言葉だった

④ラストシーン~階段を上って光の中へ

いくちゃんが階段を上り光の中へ消えていくラストシーンは印象的で、久々に演出に感動した
乃木坂からステップアップして輝く未来を手に入れた、彼女らしい良いラストだと思う
なお卒業ライブの退場演出は結構メンバーによって個性が表れていて興味深いので、いつかまとめてみたい

2021/12/14 乃木坂46 生田絵梨花卒業コンサートDay1

1.全体の感想

「卒業ライブなのに頑張りすぎじゃないですか?」
真夏さんのこの一言に集約されたライブだと思う
卒業ライブなのにかなりチャレンジングな構成で、改めて生田絵梨花すげえと思った
以下、ポイントを絞って振り返っていきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
普段あまり歌われない曲もあり、意外性があるセットリストに感じた

3.振り返りポイント

① 「みんなで歌ったり踊ったりすることが好きです」

ライブ冒頭の映像として、いくちゃんが乃木坂オーディションの面接を受けているシーンが流れた
自己PR内のこのフレーズが印象的だったが、まさにその精神を体現したライブだったと思う

まずとにかくいくちゃん出突っ張りだった
アンダーコーナー以外全ての楽曲いたんじゃないかな?
相当ハードだとは思うが、ファンとしてはめちゃくちゃ嬉しい

それどころか新しいチャレンジまで演出に盛り込んでいた
「私も、混ざりたい」と言って2〜4期の期別楽曲に参加したことをはじめ、『他の星から』とかもいくちゃんほとんどパフォーマンスしたことないんじゃないかな
特に『三番目の風』の間奏で3期生それぞれと11通りのペアダンスやってたのは圧巻
卒業に向けて忙しい人ができることなのかと尊敬の念を抱かずにはいられない

ほかにも表題曲でダンス中心の『命は美しい』『インフルエンサー』などにリベンジなど見応え十分だった
努力家なのは言うまでもないが、本当に踊ったり歌ったりすることが好きな人だからこんな盛り沢山な構成になるのだろう

②生田絵梨花と乃木坂らしさ

「私は乃木坂らしいと言っていただけることが多い」とMC内で語っていたが、個人的には今まで対極のように感じていた
乃木坂ってどちらかと言うと自信がなさそうな子が多いと思うのだが、いくちゃんは常に堂々と自信を持ってパフォーマンスしているように見えるからだ
今日も『歳月の轍』の歌詞多分間違えてるんだけど、堂々としすぎててアドリブで歌詞変えたのかと一瞬思ったくらい…笑

そんな彼女はアンコールのMCで自分はビビリで、周りの人に甘えて支えられてここに立てていると語っていた
こちらの福岡公演の記事にある通り乃木坂は「内気な女の子が仲間を得て強くなる」というストーリーだと思うのだが、最後の「強くなる」が極まったのが生田絵梨花なのかもしれない
謙虚さと強さを兼ね備えた彼女も乃木坂らしさの象徴の一人なのだろう

③2日間の卒業コンサート

最近は卒業メンバーが多いからかライブ終盤のみ卒業セレモニーとすることが多かったので、2日間がっつり卒業コンサートやるのは結構驚いた(もちろんとても嬉しい)

しかし今日のライブを見てたらかなり納得した
卒業ライブで新しいことにチャレンジしたり、こんなモチベーション高くて謙虚な子がいたらそりゃ「この子のために卒コン開こう」と思うよね

やはり生田絵梨花はすごい

④その他感想

以下は考察ではない雑感である

歌に詳しくはないが、いくちゃんの歌ってやっぱりすごいよね
もちろんほかにも上手い子はいるんだけど、歌に喜怒哀楽が乗っているというか表現力はかなり抜けている気がする

あとオーディションのときから「趣味:模写」とか言ってたのね…
いろんな意味で不世出の規格外アイドル、生田絵梨花の最後を明日見届けたいと思う

考察:乃木坂46は国民的アイドルなのか~楽曲とメンバー構成から考える

0.はじめに

今まで個々のライブ考察を行ってきたが、自分が乃木坂について考えていることを共有することでより分かりやすくなるのではないかと思った
そこで今後はライブに限らず、乃木坂に関するテーマを考察していく記事も書いていこうと思う
第一回は表題の通り、「乃木坂46は国民的アイドルなのか」というテーマを考察していきたい

1.序論~『乃木坂スター誕生!』最終回の衝撃

このテーマを考えた直接的きっかけは『乃木坂スター誕生!』最終回を見たことである
この回は「平成スーパーアイドルソングSP」と題して、AKB48やモーニング娘。の曲をカバーしていた
最後に歌っていた『恋愛レボリューション21』を見て、キラキラしててこれぞアイドルと思った
とても楽しい気分になると同時に、乃木坂の曲(特に世間の目に触れやすい表題曲)ではほとんど味わったことがない感覚だなと思った
そこで私は考えた
「乃木坂は国民的アイドルではないのではないか。より正確に言えば国民的アイドルを目指してもないのではないか。」と

2.前提~国民的アイドルとは

ここで前提共有のために国民的アイドルの定義を私がどのように考えているかを共有したい
下記の条件を満たすことが国民的アイドルと考えている
・オタクのみならず、一般層にメンバー&楽曲が支持されていること

3.本論~国民的アイドルの定義を当てはめると

上記を乃木坂に当てはめて考えてみたい
CD売り上げ・広告掲載数などの定量評価も考えたが外部要因(例えば握手会開催による売り上げの水増し)も大きく、どこまでが国民的アイドルなのかという線引きも難しいのでここでは定性的に考えることとする

①楽曲について

乃木坂のライトファン(表題曲をある程度知っており、選抜メンバーは顔と名前が一致するレベル)の友人に「乃木坂の代表曲を3曲あげて」と聞いてみた
『シンクロニシティ』『インフルエンサー』と挙がったが、その次が出てこないのである
体感であるが、それほど世間の意見と乖離していないように思う

ただこの結果はかなり示唆的であるように思う
つまり全国民が知っているような曲がほとんどないのである
ただそもそも全国民に受けるような曲を作る気があったのだろうか?

例えばモーニング娘。やAKB48で代表曲を3曲あげるなら、下記の通りかと思う
(若干異論はあるかもしれないが、大きく外してはいないはず)

  • モーニング娘。…『LOVEマシーン』『恋愛レボリューション21』『ザ☆ピ~ス!』
  • AKB48…『ヘビーローテーション』『ポニーテールとシュシュ』『恋するフォーチュンクッキー』

共通点としていえるのはかなりキャッチーでノリが良い曲かと思う
しかし乃木坂の表題曲でキャッチーなのは極端に少ないと思う
文句なしでキャッチーなのって『ガールズルール』『夏のFree&Easy』くらいではないか
キャッチーな曲をあまり表題曲として出していないことが、乃木坂の曲があまり世間的に認知されていない主な原因かと思う

また乃木坂工事中の中で「乃木坂ベストソング歌謡祭」というのがあった
ファンが投票形式で人気曲を選ぶ企画であったがこの結果もなかなか興味深い
1位 『サヨナラの意味』…奈々未さん卒業曲
2位 『きっかけ』…アルバム曲。東京ドーム公演をはじめ、数々のライブで感動的に演出。
単純な曲人気だけでなく、ハイコンテクストさがあるものが上位に来ている

一方でAKB48のリクエストアワーという人気曲投票ライブは、『ヘビーローテーション』が一位になるなど2010年代前半はかなり曲人気が先行していたように思う
(もしかすると最近はハイコンテクストな性格もあり…?)

まとめると乃木坂の人気曲は比較的ハイコンテクストなものが多く、前提知識がない人にはわかりにくいという点で国民的アイドルとは言い難いのではないかと思う
(もちろん文脈をわかっていればとても魅力的である)

②メンバー構成について

メンバー構成もかなり示唆的であるように思う
乃木坂のメンバーは良くも悪くも、似たような系統のメンバーが多いように感じる
清楚で、おとなしくて、ちょっと自分に自信がなくて…
もちろん個性がないわけではないが、上記はかなり多くのメンバーが持ち合わせる特徴だろう

対してAKB48は違った
黒髪清楚系からギャル系・気が強い子までいて、かなりメンバーが個性的であった
クラスで3番目に可愛い子を大量に寄せ集めただけと揶揄されることもあったが、逆に言えばにある程度可愛い子を200人集めたら誰か一人は好みに刺さる子がいるだろう

どちらが良いということはないが、目指す方向に違いがあるとは思う
AKB48はかなりメンバーごとに個性が異なるので、大抵好みのタイプが一人くらいはいてそのメンバーを応援することでファン層の拡大が見込めると思う
(余談だが、総選挙は個人を応援するという意味でとてもAKBの性質にマッチした企画だと思う)
一方、乃木坂は清楚でおとなしい子が刺さらない人には全く興味がわかないメンバー構成だと思う
しかしおとなしい子が協力し合って成長する優しい世界は統一感があり、ファンを魅了するのである
(体感だが乃木坂は箱推しが多いのも上記統一感が原因かと思う)

4.結論~乃木坂巨大カルトコンテンツ論

上記の通り乃木坂の楽曲・メンバー構成とも「より多くの人から人気を得ること」ではなく「ハマる人にとことんハマること」を目標に作られているように思える
仮に国民を3グループに分ける
①大ファン
②ライトファン(なんとなく好き程度)
③興味なし
このときに国民的アイドルは②を多くしようとするのに対し、乃木坂は②よりも①を増やすことを重視しているように見える
これは幅広い層から支持を得る国民的アイドル目指す戦略とはいいがたい

つまり一部の熱狂的なファンに支えられるカルトコンテンツという性質が強いのではないか
そのファンの人数が多いので、ぱっと見国民的アイドルに見える状況だったというのが正確なのではないか
このような巨大なカルトコンテンツはアイドルではあまり見たことがなかったが、『エヴァンゲリオン』や『水曜どうでしょう』あたりと共通する側面だと思う

逆に言えば刺さる人にはとことん刺さる戦略をとっているので、一定以上人気が落ちないのではないかと思っている
似たようなタイプのメンバーが多いので、箱推しが多くなり人気メンが卒業してもファン人気が落ちにくいのではないか
(余談だが、上記のために1期生が卒業してもライブチケットがなかなか当選しないのかなと思う…)
この世代交代論についてはかなり長くなりそうなのでまた稿を改めて書きたいと思う

最後に念を押しておくが、乃木坂が国民的アイドルではなく巨大カルトコンテンツということは決して悪いことではない
カルトコンテンツだからこそ、文脈依存でハイコンテクストな感動が生まれる
こちらの記事のように最近『他人のそら似』で痛く感動したが、歌詞も振りつけも乃木坂を知っているからこその感動だった
そもそもこのサイトのように考察ブログが立ち上がるのも、ハイコンテクストさ故だろう

2021/11/21 真夏の全国ツアー2021 FINAL!東京ドーム公演Day2~高山一実卒業セレモニー

0.はじめに

いつからか「笑顔」という言葉を聞いた時、パッと思い浮かぶのがかずみんになっていた
円陣の1フレーズの通り、沢山の笑顔をくれたかずみんのこれからに幸多いことを願って
(願うまでもなく幸せになりそうなキャラクターではあるが…)

1.全体の感想

本編は昨日同様全国ツアー締めくくり、アンコールはかずみんの暖かさに溢れた良いライブだった
いつものようにポイントを絞ってライブの構成を振り返っていきたい
また今回は久々の現地観戦でリピート配信見ていないので、詳細あやふやな部分もあるがその分臨場感を伝えられればと思う

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
昨日同様、代表曲を詰め込んだかなり豪華なセットリストだったと思う

3.振り返りポイント

①『きっかけ』

本編は昨日同様人気投票で上位だった曲を披露した後、期生別楽曲・表題曲の披露後10周年に外せない楽曲を披露していく流れだった

新たな発見があったのは『きっかけ』前のMCだった
昨日は1期2期が10年間の思いを語っていたが本日は3期4期が未来を語っており、2日合わせると乃木坂のバトンを引き継ぐ儀式のようだった
その後の『きっかけ』は一人ひとりにパートが割り振られており、それぞれの積み重ねてきた歴史やこれから担う未来が見えるようで改めて良かったなあと思う

②変化

二日間を通して真夏さんのMCにこのワードが多用されていた
卒業メンバーが多くなってきだからだろう
それでも「今の乃木坂が最高でいたい」「変化しても信じてついてきてほしい」など強めのワードも多く、その必死感にファン目線では少し驚いた

③笑顔のアイドル、高山一実

『私の色』から始まったアンコールでは、かずみんが乃木坂を誰よりも楽しんでいたことがよく伝わった
MCで乃木坂時代がいかに幸せだったかが熱弁する横顔が印象的だった
そして「私はずっとアイドルになりたかったけど、乃木坂を知ってしまったために来世は乃木坂になりたい」という言葉は僕らまで嬉しくなった

それに続く『サヨナラの意味』はなるほどなと思う選曲だった
大好きだったアイドル生活に区切りをつける儀式として必要な曲だったのだろう
逆説的に乃木坂時代が本当に楽しいものだというのがここでも伝わる

ところで冒頭から私はかずみんのことを「誰よりも乃木坂を楽しんだ」と評している
しかし「誰よりも乃木坂を、つまりメンバーや関係者・ファンを楽しませた」のもかずみんだと言っても過言ではないだろう
そんな沢山の笑顔を生み出したかずみんがラストに歌った曲のタイトルが「泣いたっていいじゃないか?」なのは神様か秋元康のいたずらか
きついことがなかったわけないだろうに、それでも僕らの中に残るかずみんは笑顔で…

そんな笑顔のアイドル高山一実を僕らは決して忘れないだろう

④『日常』

ここからは本編の考察とはやや離れる
この曲ライブで見るたびに迫力が増している気がするが、特にこの2日間はすごかった
きぃちゃんの最後の表情とかもはやホラーかってくらいで、文字通りこの曲を懸命にパフォーマンスしているんだろうなと思った
それと同時にこんな感じの魔曲をいくつももつ欅坂はそりゃ魂削れるよねと思ったりもした

⑤スティックバルーン

実は今回コロナ入って初めての現地参戦だった
スティックバルーン楽しみにしていたのだが、結構使いどころに困るなというのが正直な感想だった
場所取る割には基本的ライブ中はサイリウムで手が埋まるし、音を出したい時にも拍手やクラップで事足りる
うまい使い方があれば誰か教えていただきたい

⑥ちょっと気になった点

最後にちょっと気になった点を書き記しておきたい
2日間良いライブ(特に今日のアンコールのかずみん卒業パートは)だったのだが、全体を通して「東京ドームでやる意味あった?」という感想を抱いてしまった

真夏の全国ツアーのラストという位置づけを優先して演出したのだろうが、それよりは東京ドームの特別感を優先した方が良いのではとも思ってしまった
そのくらいファン(少なくとも僕にとっては)東京ドームは大切な場所である
あと10周年というテーマは福岡公演でもあったし、おそらく来年のバスラでも使われるのでちょっとマンネリ気味だよなとも思う…

個人的には真夏さんが前回誓ったという「東京ドームリベンジ」とキーワードである「変化」を軸として、前回ドームから乃木坂に起こった変化を振り返っていく構成とか良かったんじゃないかなあと
前回ドーム以降に発売されたシングル(20th以降)でも披露されていないのがいくつかあるのも生かし切れてない気がする

⑦最後にただの感想

かずみんは乃木坂時代幸せを作ったのは僕らだと言った
「みなさんは幸せを作る天才」と
しかし僕らを天才にさせてくれたのはかずみんの暖かさだと思う

ワードセンスといい謙虚さといい、どうやったらこんな人になれるのだろうか…

2021/11/20 真夏の全国ツアー2021 FINAL!東京ドーム公演Day1

1.全体の感想

考察要素はほぼなかった気がするが、王道の良いライブだった
東京ドーム・結成10周年というだけで感動要素があるので、小賢しい演出する必要ないというのもあるかもしれない
かなり簡潔になってしまうが、いつものように演出を振り返っていきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください
東京ドームということもあってか、代表曲を詰め込んだかなり豪華なセットリストだったと思う

3.振り返りポイント

①全体構成について

忘れかけていたが、そういえば全国ツアーのラストだったためそれを引き継いだ構成だった
福岡公演同様に人気投票で上位だった曲を披露した後、期生別楽曲・表題曲の披露後10周年に外せない楽曲を披露していく流れだった
特に1期2期のメンバー(真夏さん・きいちゃん・いくちゃん・新内さん・飛鳥)それぞれが10年間の思いを語り、『きっかけ』~『他人のそら似』と展開する本編ラストはストレートに感動した
あとは垂れ幕の文字を横読みすると「ありがとうございます」となる演出はニクイよね

②メンバーの入れ替わりについて

今回のライブではメンバーの入れ替わりについてかなり触れられていた印象がある

VTR「乃木坂46の顔触れはずいぶん変わった。それでも現在の彼女たちは輝いて見える。彼女たちが乃木坂46だ。」

真夏さん「メンバーは変わっていくけど、これからも乃木坂46をよろしくお願いいたします」

かっきー「東京ドームに立ち先輩方に憧れて入ってきたと思い出した。この乃木坂とこの景色を守っていきたい。」

きっとメンバーが変わりつつも、「乃木坂らしさ」は保たれていくということを伝えたかったのかな思う
実はこの「乃木坂らしさ」「世代交代」については、結構考えているので別記事で独立したトピックとして今後書いてみたい


2021/11/07 乃木恋第26期彼氏リアルイベント~掛橋沙耶香

1.全体の感想

乃木恋のリアルイベントに初めて参加してきた
(実は21期もリアイベ当選していたけど、堀ちゃんで走っていたため卒業してしまい別特典に…)
いつものライブ考察以上に主観強めだが、リアイベのレポートはそう多くないので書き残しておきたい

結果から言うと、最高のイベントだった
内容としてはギターの弾き語りとMCだった
さぁちゃんが可愛いのは当然わかっていたのだが、弾き語りの声と選曲が良すぎた

2.セットリスト

M01:スキマスイッチ『奏』
M02:スピッツ『スピカ』
M03:RADWIMPS『週刊少年ジャンプ』
M04:桑田佳祐『可愛いミーナ』
M05:UNISON SQUARE GARDEN『シュガーソングとビターステップ』

3.振り返りポイント

いつもはポイント絞っているが、曲数多くないしどの曲も良かったので全曲振り返っていきたい

①スキマスイッチ『奏』

前回のさぁちゃんリアイベで弾き語りをしたことは知っていたのだが、セットリストまでは知らなかったのでいきなり男性曲だったのはかなり意外でびっくりした
落ち着いた曲調も弾き語りとあっていて、しっとりと歌い上げるさぁちゃんが印象的だった

②スピッツ『スピカ』

スピッツさんの曲をやるとのことだったので、『チェリー』『空も飛べるはず』あたりを予想してたらまさかの『スピカ』
1990~2000年代JPOP大好きなので、この選曲には思わず興奮してしまった
シングル曲ではあるが両A面シングルの2曲目だったはずなので、どこでこんな曲知ったのだろうか
可愛らしい声とも意外とマッチしていたので、無理だろうけど音源化していただきたい

③RADWIMPS『週刊少年ジャンプ』

RADとかは確かに好きそうなので納得ではあったのだが、まさかのアルバム曲でこれまたびっくり
現地でも7人しか知らないという…笑

このあとにはMCがあったが、お話ししましょうといいつつ質問はあっさり切り捨てるなかなかの暴君ぶりを発揮していた笑
それでもグダグダさぁちゃんならではの素晴らしい(?)MCでした

④桑田佳祐『可愛いミーナ』

占いで桑田さんと同じ星とのことでこちらの曲
これまた好きな曲なのだが、まさかのカップリング曲
ファンを置いてきぼりにしかけるとこも意外と好きですね笑(甘やかし…?)

⑤UNISON SQUARE GARDEN『シュガーソングとビターステップ』

ご存知最強のポップチューン
これをラストに持ってくるのはぶちあがります
最後の部分が難しくて失敗してイラッときてるのもまた可愛い

全体としてセンスが良い選曲で、男性曲を可愛らしい声で歌うというのも意外性があって良かった
あとこれは個人的な好みにもなってしまうが、ギターを弾き語りする声が細い女の子がめちゃくちゃ刺さる…
今後も配信・リアイベ問わずさぁちゃんには是非弾き語りをしてほしい

2021/10/28 乃木坂46 28thSG アンダーライブDay3

1.全体の感想

最初から最後まで蘭世さんが格好良くて、8年間で磨き上げた表現力に心うたれたライブだった
そして本当にお疲れ様でした
さていつものように演出を振り返っていきたい

2.セットリスト

こちらのサイトをご参照ください

3.振り返りポイント

①落ち着いたライブ

アンダーライブらしい熱量を全面に出した構成ではなく、全体として落ち着いた構成だったと思う
前回のアンダーライブ同様センターが2期生というのがでかいのだが、それにしても落ち着いてるなという印象だった
それはMCでの喋りや企画に時間をとらず、純粋にパフォーマンスを重視した構成だったからだろう

これは結構意外だった
むしろ蘭世さんのことだから、16thアンダーライブのいわゆる「炎のスピーチ」のようにガンガン思いの丈を話すのかなと予想していた
きっと乃木坂生活でやり切ったから最後は言葉が多くなかったのだろう
蘭世さんのスッキリした表情が、充実を何よりも雄弁に語っていたように思う

②『ボーダー』

ほとんどメッセージを発しなかったライブの中で唯一受け取ったメッセージが、「この曲を歌い継いでいってほしい」だった
全体として主張が多くないライブだったからこそ、このメッセージは目立って破壊力があった
2期生推しとしては泣けるよ…

③柴田柚菜、北川悠理について

今回から4期生がアンダーライブに加わっていた
しかし純粋にパフォーマンスで魅せる構成だった今回のライブは、正直初参加では難しいライブだったように思う

その中で目に止まったのがこの2人である
まずはゆなちゃん
表情豊かだし、一瞬でハートを射抜く力が高すぎる
4期ライブも含めて歌唱力求められる曲を歌ってること多いけど、普通に可愛い曲も合うんじゃないかな

次にゆりちゃん
不思議な印象が強かった子だけど、切ない曲の表現力は天下一品だね
個人的には『三角の空き地』のパフォーマンスがライブ全体を通してもかなり印象に残ったかな

2021/08/22 真夏の全国ツアー2021 福岡公演Day2~大園桃子卒業セレモニー

1.全体の感想

桃ちゃん卒業おめでとう!
ライブになるとスイッチが入ったようにキラキラした笑顔を見せてくれて、誰よりもアイドルだなあと思ってました
そんな桃ちゃんが見られなくなるのは本当に寂しいけど、幸せな生活を送ることを祈ってます
さていつものように今回も気になった演出を振り返っていきたい

2.振り返りポイント

①本編構成について

曲こそ一部を除き変わったものの、ライブ本編の構成はDay1同様アンケート上位の曲をやっていた
詳細はDay1の記事をご覧ください

②大園桃子について

3期生ライブで思ったことだが、3期生は「後から乃木坂になった者たち」だと思っている
3期のセンターである彼女はその喜びと苦しみを誰よりも知っているのだろう

MCで象徴的だったのは真夏やきいちゃんが桃子にかけていた「5年間いてくれてありがとう」という言葉だった
自分の方が長い期間いる先輩からかける言葉としてはやや不自然なように思えるが、それだけの苦悩を目の当たりにしてきたからこそありがとうという言葉につながったのだろう

またもしかするとこの苦悩はセットリストからも読み取れるのではないか
アンコールで演奏された『孤独な青空』『転がった鐘を鳴らせ!』はやや意外性のあるチョイスであったが、苦しさを歌った曲と考えれば納得がいく

これだけの苦悩を抱えつつ、乃木坂46に本当の意味でなってくれたことには感謝しかない
そして乗り越えた今、晴れやかな笑顔で「乃木坂46が大好き」と語っていた姿がとてもまぶしく映った

③やさしさとは

今回のクライマックスはこの曲だろう
何よりも飛鳥が語ったこの言葉が印象的である

「乃木坂も悪くないな」
桃子があの言葉を言った時の気持ちが痛いほどよく分かりました
あんなに近くにいたのに「乃木坂っていいな」って思わせられなかったのが心残りでした
力不足な先輩で本当にごめんね

ドキュメンタリーで「乃木坂も悪くないな」と答えていたのを見て私は少し安心していたのだが、まさかこんな裏側があったとは…
この裏に流れていた『やさしさとは』がいつもより心に響いたのは言うまでもない

④ 他人のそら似

ここからは本論とはかなりずれるが感想を続ける
どんだけこの曲にハマってるんだよと思いつつ、Day1に続き考えたことがあるので聞いてほしい

乃木坂の本質を突いた楽曲がなぜ『他人のそら似』というタイトルなのか
ふと疑問に思ったので語義を改めて調べてみた

他人のそら似
血筋のつながっていない者が偶然によく似ていること。

これは誰と誰が似ていると捉えれば良いのかと考えたのだが、メタ的に捉えるとメンバー同士なのではないか
そしてこれは顔つきというより雰囲気の話ではないか
乃木坂は優しい空気感を全員が共有していることに異論はないだろう

正直考えすぎな気がしなくもないが、ここまで考察を掻き立てること自体が名曲であることの何よりの証左だろう

⑤キャプテン問題

ここからは本当に本当に個人的な感想である
真夏さんが卒業した後のキャプテン誰にするんだろうとずっと思っている
巷では玲香ちゃん卒業の時から梅ちゃんが有力とされていたが、もしそれなら玲香ちゃん卒業の時にそのまま就任すれば良かったし何より真面目すぎて潰れそうと思わないでもない…

今回のライブを見ていて思ったのだが、僕は美月を推したい
人の心に刺さる言葉を話せるし、いい意味のゆるさ・突っ込みやすさが乃木坂のキャプテンっぽいなと思った
どうだろうか?

2021/08/21 真夏の全国ツアー2021 福岡公演Day1

1.全体の感想

まずは乃木坂10周年おめでとうございます!
お祝いにふさわしい素敵なライブでした
いつものように今回も気になった演出を振り返っていきたい

2.振り返りポイント

①全体の構成について

10周年記念ということで乃木坂の歴史を選抜・アンダー・期生楽曲で振り返っていき、アンコールでは乃木坂の歴史を語る上で欠かせない楽曲を披露していった
数ヶ月前までバスラをやっていたこともあり新鮮味はなかったが、エモくて良い構成だったと思う
ただここまで10周年前面に押し出しちゃうと来年のバスラどうするんだろうと思わなくはないが、そこは想像を超えてくることを期待したい

②主役が帰ってきた

さくらちゃんが涙ながらに強くなることをMCで誓った瞬間、舞台に主役が帰ってきたなと思った
乃木坂のストーリーは「内気な女の子が仲間を得て強くなる」だと思うのだが、生駒ちゃんとなーちゃんが卒業し飛鳥ちゃんが大人になった今その象徴となるべき子がいなかったように思う
(上記のストーリーは3期生ライブでテーマとなっていたように3期にも継承されているのだが、わかりやすく象徴となる子はいないよなあと)
『ごめんねFingers crossed 』前のMCはまさに乃木坂のストーリーの主役であることを宣言したかのように見えた
ストーリーの主役としてさくらちゃんを今後も応援していきたい

③『他人のそら似』

今回のライブで一番衝撃を受けたポイントである
もちろん振り付けが27枚のシングルを踏襲すること自体もエモさがあるのだが、10周年にふさわしい乃木坂の本質を突いた最高の楽曲だと思う

『他人のそら似』という楽曲名からはやはり『僕のこと、知ってる?』のこのラストフレーズを思い出す


「街に貼られたポスター 誰かに似てるような」

ほかにも自分のことがわからないというテーマ、ドキュメンタリーのエンディングや10周年記念など節目の楽曲とかなり共通点が多い
(アンサーソングかもしれないが、公式に発表がない限りはリスナーの聴き方を制限すべきではないかと思うのであえてこの言葉は使わないこととする)

ドキュメンタリーのエンディングで『僕のこと、知ってる?』を聞いた時は、正直なぜこの曲がドキュメンタリーのエンディングなのだろうと思ったのを覚えている
しかしこの『他人のそら似』と突き合わせたときぼくは初めて意味を理解できたように思う

「僕のこと、知ってる?」という問いかけの答えが『他人のそら似』のラストフレーズの「君は君だよ」だとしたら…
君と出会い認めあうことで自分は自分のままでいいと受け入れられた、乃木坂の本質を歌っているように聞こえる

乃木坂の本質を突いており、そして『僕のこと、知ってる?』にも意味を再付与していくなんて…
10周年に際してこれ以上ない素晴らしい楽曲だと思う
早く音源で聴き込みたい

3.所感

飛鳥ちゃんが秋元康の歌詞についてMCで言及してたけど、『他人のそら似』を聞いて改めてすごい人だなあと思った
こういう良い楽曲や演出も手伝って10年経って推しメン卒業しても、ファンは卒業できないんだよなあ